嵐とスター・ウォーズ、V6とディズニー……『紅白』スペシャルステージが持つ「意味」を探る
今年も残りわずか。この時期おなじみのニュースといえば、12月31日に放送される『NHK紅白歌合戦』の曲順の発表。AKB48がプリンセス天功の演出を手がけた本格イリュージョンに挑戦したり、小林幸子がニコニコ動画とコラボレーションした巨大衣装に挑戦するなど、目新しい見どころが満載だ。
その中でも、やはり注目を集めているのが、Sexy Zone、関ジャニ∞、嵐、V6、TOKIO、SMAP、そして近藤真彦と、過去最多の7組が出場するジャニーズ勢。最新シングルが、久しぶりにメンバー5人全員でのリリースだったSexy Zoneは、5人ならではの演出が見られるのではというファンの期待が高まる。また、関ジャニ∞は各地のゆるキャラと一緒に『前向きスクリーム!』で盛り上がり、近藤真彦は白組のトリという大役を務めるなど、例年以上にジャニーズのお祭り感が増す予感。加えて、例年司会を手がけてきた嵐が、その役目をV6井ノ原快彦にバトンタッチし、『スター・ウォーズ』とのコラボレーションに挑戦するのも、今年の目玉の一つだ。
ジャニーズのステージでは、度々海外で話題となったエンタテインメントを吸収し、自分たちなりの表現へと昇華させる流れがある。海外ミュージカルを彷彿とさせる演出が多く見られたり、マイケル・ジャクソンを担当した有名振り付け師を呼んで、クオリティの高いパフォーマンスを披露してきたこともある。世界中に熱狂的なファンを持ち、常に時代の最新テクノロジーで楽しませてくれる『スター・ウォーズ』とタッグを組むのも、自然な流れといえそうだ。
一方で、最新舞台演出と同時にジャニーズが大事にしているのが、和の要素。これまでも、数々の舞台で和太鼓や殺陣の演出が取り入れられており、嵐のメンバーももれなくステージで披露してきた。『スター・ウォーズ』でも名物となっているのはライトセーバーで戦うシーン。日本の黒澤明監督の作品に影響を受けていると言われるだけあり、時代劇のチャンバラと類似している。そこで今回は、嵐のメンバーと人気キャラクターとの白熱の決闘シーンが見られるのでは?と期待が高まる。嵐が『スター・ウォーズ』とコラボレーションをすることで、世代を超えて愛される国民的アイドルから、世界でも注目される存在へと、またひとつ階段を上る。