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宗像明将が『くるりとチオビタ』を分析

くるりは実験性と大衆性のバランスをどう取ってきたか 『くるりとチオビタ』に見る岸田繁の作家性

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 『THE PIER』では、お囃子、コブシ、ラップの声や、プログラミング、ストリングス、シタール、タブラ、バグパイプなどの音が現れては消えていく。さらに楽曲の展開も思わぬ方向へと向かう。情報量の密度がほとんど極限まで行き着いているのだが、それでもポップミュージックとして楽しめるのは、メロディーの美しさが変わらないことに加えて、音響的な処理の手腕が絶妙だからだ。

 こうして『くるりとチオビタ』を聴いてみると、くるりというバンドが岸田繁を中心にいかに印象的なメロディーラインの楽曲をリリースし続けてきたかということを実感することになる。めまぐるしいサウンドの変化をしてきたくるりだが、CM音楽という大衆性を求められる分野においても、岸田繁の作家性やくるりというバンドの個性をしっかりと示してきたことがわかる。実験性と大衆性のバランスという点で、「くるりとチオビタ」という編集盤はくるりの重要な側面を浮きあがらせるのだ。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

20141106-kururi2.jpgくるり『くるりとチオビタ』(ビクターエンタテインメント)

■リリース情報
『くるりとチオビタ』
発売:2014年12月17日(水)
価格:¥1,980(+税)

<収録楽曲>
1.Jubilee
2.太陽のブルース
3.魔法のじゅうたん
4.シャツを洗えば(くるりとユーミン)
5.旅の途中
6.奇跡
7.o.A.o
8.taurus
9.ロックンロール・ハネムーン
10.loveless
※全曲リマスター

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