金爆『ローラの傷だらけ』が起こした波紋 “特典なし商法”がシーンに与えた影響を分析
そしてこのタイミングで本日の『ミュージックステーション』に出演したゴールデンボンバーだが、コメントは演奏前のみ、ひな壇トーク無しながら『ローラの傷だらけ』の全力パフォーマンス、登場時の階段でずっこけるというハプニングや、AKB48の『心のプラカード』にも森山直太朗と共にDoramu(暫定)の樽美酒研二も「顔がかゆい」と心の声のプラカードを掲げるなど自分たちの出演部分以外でも爪痕を残していた。説明しておくと、「顔がかゆい」は白塗りをしていると顔がかゆくても(メイクが取れるので)掻くことも出来ないという樽美酒の持ちネタのひとつである。なお、ひな壇トークが無いことから、「特典ナシCDについて話すとマズい共演者がいるのでは?」という憶測もネットでは飛び交っていたが真偽の程はさだかではない。
コミカルなパフォーマンスや低姿勢のキャラクターもあり、世間的には「一発屋」のイメージがずっとつきまとっている(それを自分たちでも度々ネタにしている)金爆だが、音楽シーンに投じたデカすぎるこの「一石」の波紋は大きく、少なくとも今年は世間的に「消える」ことはないだろう。売上枚数では「特典」に勝てなかったかもしれないが、このリリースで獲得したものは「特典」よりも大きかったのではないのだろうか。
■藤谷千明
ライター。ブロガーあがりのバンギャル崩れ。執筆媒体は「ウレぴあ総研」「サイゾー」「SPA!」など。Twitter