PIZZA OF DEATHの歴史と変わらぬ求心力を体感 『SATANIC CARNIVAL’14』ライブレポ

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6月7日に幕張メッセで行われた『SATANIC CARNIVAL’14』の様子。(写真=YUJI HONDA)

 PIZZA OF DEATH RECORDSが新たに立ち上げたイベント、SATANIC CARNIVAL’14が2014年6月7日、東京幕張メッセ国際展示場9-11ホールにて開催された。日本を代表するパンク・ラウド・ハードコアバンドがずらっとラインナップされ、開催発表とともに話題を呼んでいたこのイベント。大雨に見舞われた当日、会場はバンドTシャツやフェスTシャツをまとったパンクスたちで埋め尽くされ、熱気に溢れていた。

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マキシマム ザ ホルモンは、ナヲがMCでPIZZA OF DEATH RECORDSへの思いを語った。(写真=浜野カズシ)

 PIZZA OF DEATH RECORDSは1999年、Hi-STANDARD(以下、ハイスタ)、そして現在はソロをメインに活動する横山健が立ち上げたインディーズレーベル。レーベルの独立とともに発表されたハイスタの『MAKING THE ROAD』は、全世界で100万枚を超える異例の大ヒットを記録した。これは当時のロックシーンにとって大きな“事件”であり、『MAKING THE ROAD』は現在活動する多くのパンクバンドたちにとっても礎となっている作品である。SATANIC CARNIVAL当日もマキシマム ザ ホルモンのナヲがMCで『10数年前、PIZZA OF DEATHのTシャツを着てダイブしまくっていた~』と語っていたが、パンクシーンにおける同レーベルへの信頼感は、立ち上げから15年目となる今も厚い。その証拠に、この日集まったオーディエンスは10代のパンクキッズから、PIZZA OF DEATH Tシャツを子どもに着せたハイスタ世代の親子連れまで様々。レーベルの歴史と変わらぬ求心力を感じさせた。

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HEY-SMITHは、ボーカルの猪狩がイベントに対して感謝の気持ちを語った。(写真=YUJI HONDA)

 この日出演したアーティストたちも、そんなPIZZA OF DEATHのイベントに出演するという意義を大いに感じていた様子だ。SiMのMAH(Vo)は、「AIR JAM(ハイスタが中心となって1997年から開催されていたパンク・ラウドフェス。ハイスタの活動休止とともにAIR JAMも休止されたが、2011年、東日本大震災の復興支援を目的として復活した)世代の大きな背中に憧れていた。あの世代に戻れないことは解っているからこそ、俺たちは俺たちとみんなで、新しいことがやりたい」と想いを語り、HEY-SMITHの猪狩秀平(Gt/Vo)も「PIZZA OF DEATHのイベントに出れて幸せでした!」と感謝を伝えている。

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