PIZZA OF DEATHの歴史と変わらぬ求心力を体感 『SATANIC CARNIVAL’14』ライブレポ
このイベントは、前述のSiM、HEY-SMITHのほか、マキシマム ザ ホルモン、10-FEET、Ken Yokoyamaのトリプルヘッドライナーが名を連ねた「SATAN STAGE」と、入場規制もかかったROTTENGRAFFTYのほか、Northern19、TOTALFATなど実力派バンドが会場を沸かせた「EVIL STAGE」の2ステージ構成。さらに、両ステージを隔てるエリアにも、ライブフォトグラファーたちの展示会や、プロスケーターたちによるスケートボードの実演ブースなど、PIZZA OF DEATHのイベントらしい試みが多く見られた。そして、横山健をはじめ多くのパンクバンドたちが支援を表明している“東北ライブハウス大作戦”(http://www.livehouse-daisakusen.com/)のブースにも、大勢の人が集まっていた。
この日トリを飾ったのはもちろん、レーベルの代表でもあるKen Yokoyama。「どういう立ち位置で出ていいのかわからなかったんだけど、いち出演者としてやります」とはにかみながら登場し、貫禄のステージを繰り広げる。何度も何度もマイクを客席に投げ込み、観客に一緒に歌ってくれと呼びかける横山の姿は、彼がパンクを愛するオーディエンスに支えられPIZZA OF DEATHを育ててきたことを象徴していたようだった。
世代を超えて、PIZZA OF DEATHを敬愛するバンドたちとオーディエンスの自由な遊び場となったSATANIC CARNIVAL’14。これからもこのレーベルがパンクキッズにとっての居場所を作り続けることを示すような一日だった。
(文=岡野里衣子 twitter)