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ザ・ディランII

(ザ・ディラン・トゥー)

大阪市難波。繁華街から少し外れたところにボブ・ディランから名前を拝借した「ディラン」という喫茶店があった。そこには、時代背景を象徴するかのように学生運動家/ミュージシャン/美術・演劇関係者/ヒッピーが多くたむろしていた。そこへ運命に導かれるように足を踏み入れた、おおつかまさじ、ながいよう、西岡恭蔵らは、ザ・ディランというグループ名でステージに上がり、関西フォーク界に君臨する。当初はメンバーの出入りが多かったが、71年にURCからリリースされたアルバム『きのうの思い出に別れをつげるんだもの』には前記の3人だけがクレジットされており、グループ名もザ・ディランIIと改名されている。彼らが呈示した音楽は、ボブ・ディランやザ・バンドの強い影響下にあるものであり、カントリー・ロックや70年代初頭のシンガー・ソングライターからの影響も感じられる。何かにつけて、はっぴぃえんどと比較されることも多かったが、そんなことはナンセンスな「しきたり」みたいなもので、彼らを語る上で重要ではないだろう。74年、池袋シアター・グリーンでの1週間にわたる解散ライヴで、3年間という短い活動に幕を下ろすが、その密度の濃さや周囲に与えた影響は多大なものであった。

制作協力:
OKMusic

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