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「ゲロッパ!」でおなじみのジェームス・ブラウン。「ゴッドファーザー・オブ・ファンク」や「ファンク/ソウルの帝王」など、彼についた冠詞は数限りなく、起こした事件も数知れない。要するにハチャメチャな人なのだが、現在のポップ・ミュージックに対する貢献の度合いは余りにも大きい。例えば1,000年後に地球の音楽史を振り返った時、バッハ、ベートーベン、ビートルズと並んで必ず名前が挙がる、そんな存在だ。
J.B.にバラードは似合わない。
もちろん「プリーズ・プリーズ・プリーズ」というR&Bバラードの大ヒット・ナンバーがあるが、「行かないで」というフレーズがリピートされるこの曲は、女性の足にすがりついて懇願するというよりも、押し倒してしまいそうな勢いすら感じる。
J.B.には緊張感溢れるアップ・テンポ・ナンバーがよく似合う。
ファンクの誕生を告げる「アウト・オブ・サイト」、突っかかるビートが印象的な「コールド・スウェット」、ブーツィー&キャットフィッシュ・コリンズ兄弟が強烈なバッキングをカマした「セックス・マシーン」などが代表的なアップ・テンポ・ナンバーといえるだろう。そのどれもにおいてJ.B.の眩いばかりのファンキー・シャウトが堪能できる。やはり真骨頂はアップに他ならない。
極力排されたメロディ、パーカッションのように放たれる歌声、短く切られたホーン・リフ、そしてトグロを巻くようなベース・ラインなどを標榜する“J.B.サウンド”の革新性は、USだけではなく世界中に浸透。世界中(ストリートを含む)から熱いリスペクトを受ける彼だが、それはサンプリング・ソースとしての美味しさという意味だけではなく、叩き上げで今の地位を掴んだ生き方そのものが共感を呼んだためだろう。
06年12月25日、肺炎で入院していた米ジョージア州アトランタの病院で死去。享年73歳。あまりにも突然の悲報はワールドワイド・トップ・ニュースとして報道され、全世界に衝撃と深い悲しみをもたらした。

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