Flopの記事・ニュース・画像一覧

"グランジ＝シアトル"という図式———今となってはあまり意味の無いものとなってしまった感があるが、当時のグランジ・ムーヴメントを語る上では、シアトルという街を避けて通るわけにはいかなかった。また、その盛り上がりが、グランジ以外の良質なパワー・ポップ・バンド、ファースト・バックスやヤング・フレッシュ・フェロウズ、ポウジーズなどにスポットを当てるきっかけになったといえるだろう。
89年に結成されたフロップもそんなバンドのひとつであり、前述のバンドと相乗しながら地道にライヴ活動を敢行。そして92年にはついに１stアルバム『Flop ＆ The Fall Of The Mopsqueezer』をリリースするに至った。
ラウドなギター・サウンドにのせて、どこか可愛らしさも漂う切ないメロディと繊細なハーモニー・ワークを展開。そして、それをコンパクト（ほとんどが２〜３分の曲）にまとめあげるセンスは秀逸である。"パワフル"と"ファニー"が共存する彼らの音楽は、何年たっても色褪せることのないキラメキのポップ感に満ちあふれているのだ。
93年に2ndアルバム『WHEREEVER YOU'RE READY』でメジャー・デビューも果たし、その後の活躍が期待されたが、3rdアルバム『World of Today』（95年）以降しばらく音沙汰がない。