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ONE OK ROCK、2日で11万人動員ライブも通過点に 熱狂の渚園ライブをレポート

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 ONE OK ROCKが9月10、11日の2日間、静岡・渚園特設会場にて野外単独ライブ『ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN』を開催した。彼らが国内単独公演を実施するのは昨年9月の千葉・幕張メッセ2DAYS以来1年ぶり。特にこの1年は最新アルバム『35xxxv』の海外リリースを機に、北米やヨーロッパ、アジア圏を精力的にツアーしてきた。今春から夏にかけて数々の音楽フェスにも出演しているものの、彼らのパフォーマンスをたっぷり堪能できる機会とあって、2日間で約11万人もの観客を動員した。

20160924-oor3.jpg(撮影=橋本塁(SOUND SHOOTER))

 今回の2DAYS公演、私は最終日の11日公演に足を運んだのだが、まず現地に着いて驚いたのはその会場の広さと観客の多さ。1日に5万5000人という国内最大級の野外フェスと同等の動員を考えれば、それも当たり前の話だろう。また、若年層が多いのは想定内だったが、意外にも年配の観客、さらには親子で参加する人々も見受けられた。そういった層が必ずしもコアなロックファンというわけでもなさそうなところに、今のONE OK ROCKがどういう形で支持されているのかが理解できたような気がした。

 9月も半ばに差しかかろうという時期だったが、雨模様だった都内とは相反し、現地は真夏と言わんばかりの日差しの強さ。15:30の開演時間が近づくと、会場内の各ブロックにファンが集結していくのだが、その光景は圧倒的としか言いようがないもの。特に公演中、ドローンを通じて撮影された客席の様子がスクリーンに何度か映し出されたが、どこまで人が入ってるんだ? と驚きを隠せなかった。そんな5万5000人ものオーディエンスはスタートが待ちきれず、開演時間目前に突如ハンドクラップを始める。すると会場内に壮大なSEが流れ始め、ステージ上に設置および天井から吊るされたいくつもの長方形柱状のLEDスクリーンが青く発光。ステージ左右に2枚ずつ設置された大型スクリーンにはステージに現れたTomoya(Dr.)の姿が映し出され、そのままビートを刻み始める。続いてRyota(Ba.)、Toru(Gt.)も演奏に加わり、最後にTaka(Vo.)が登場。「いくぞ、渚園2日目!」と叫んで「Re:make」から勢い良くライブをスタートさせた。赤く発光するLEDスクリーンと4人の姿が大きく映された大型スクリーンは、後方の観客にとっては非常にありがたい演出。そんな中、Takaは派手な特効にあわせて「もっとかかって来いよ、お前ら!」とオーディエンスを煽る。すると広大な会場からは無数もの拳が上がり、その光景はまるでうねりまくる海面のようだった。

20160924-oor4.jpg(撮影=浜野カズシ)

 Ryotaのスラップから「じぶんROCK」に突入すると、会場の熱気はさらに急上昇。Taka、Toru、Ryotaはステージ上をところ狭しと動き回り、Takaはさらに「今生きてるって証を見せてくれ!」と叫ぶ。この声に応えるかのごとく、会場内には無数ものサークルピットが発生していった。また「Cry out」ではステージ後方一面を使った巨大なスクリーンも使用し、左右の大型スクリーンとあわせて1つのCG映像を映し出す演出も用意。パフォーマンスや楽曲、演出、観客の数など、とにかくスケール感のデカさには驚かされるばかりで、ONE OK ROCKというバンドがさらに一段高いところへと到達したことを実感させられた。特に「Clock Strikes」のような壮大な楽曲は以前よりも突き抜けた印象が強まり、こういった広大な環境な中で5万5000人もの観客がシンガロングする光景を目の当たりにして、海外の伝説的な巨大フェスでのパフォーマンスを観てるかのような錯覚に陥った。

20160924-oor6.jpg(撮影=JulenPhoto)

 Takaは「俺ら、メジャーデビューして9年になりますが、このような光景が繰り広げられるとは……9年前から、いつか俺らの目の前で、ワンマンライブで繰り広げられることを確信してました!」と感慨深げに語ると、「こんなことあまりないので、懐かしい曲もやりたいと思います」と「20 years old」を披露。Takaが20歳のときに書いたというこの曲は、2008年のアルバム『感情エフェクト』に収録されたもの。ここ数作の海外のエモ/ラウドシーンを意識した作風よりも、どこかドメスティックなロックの色合いが強かった時期の楽曲だが、こうやって初期の楽曲を今の演奏で聴くと懐かしさと新鮮さを感じるだけでなく、バンドの軸にあるもの……オーディエンスとのメッセージの共有やリスナーと一緒にシンガロングできるメロディは一貫して変わっていないことにも気づかされる。そんな思いに浸っていると、今度は近作から「Deeper Deeper」が繰り出され、この楽曲のバラエティ豊かさは海外のバンドにはないもので、だからこそ現地のロックファンには新鮮に聴こえるのかもしれない……そう思わせてくれただけでも、個人的にはこのスペシャルライブの意義は大きなものだった。

 1stアルバム『ゼイタクビョウ』(2007年)収録の「カゲロウ」が演奏された頃には会場内の日差しもかなり弱まり、涼しげな風も感じられた。このシチュエーションは「カゲロウ」のポップで落ち着いた曲調にもぴったりで、奇跡的にも自然までもを演出のひとつに組み込む結果となった。さらにエモーショナルなバラード「Always coming back」では、Takaは歌詞の一言一句をより丁寧に歌い上げることで、会場はピースフルな空気に包まれていく。

20160924-oor8.jpg(撮影=HEXaMedia)

 ライブ中盤になると、メンバー4人が集まってトークを開始。メンバーから「ONE OK ROCKのファンは日本で一番マナーの良いファンだと思ってる」などの声が上がる中、Takaは「俺、晴れ男だから。(空を指差し)見て、あれ。俺、太陽と付き合ってるから」と雨天の予報ながらも見事晴天になったのは自分が晴れ男だからだと主張する。さらに客席にいた小さい子をステージに上げ、メンバー目線の光景を共有するというサプライズも。これにはGREEN DAYがファンをステージに上げてギターを弾かせたり、ギターをプレゼントしたりというファンサービスを思い浮かべてしまい、ONE OK ROCKも来場者を大切な仲間であると認識していると同時に、将来のロックシーンを担うことになるであろう子供たちにいろんなチャンスやきっかけを与えているのではないだろうか……なんてことも妄想してしまったが、考えすぎだろうか。

 ファンとの楽しげなコミュニケーションを経て、メンバーは客席中央のPAテント上に特設されたミニステージに移動。ここで「the same as…」「Be the light」をアコースティックアレンジで演奏した。さらに、そのままミニステージにひとり残ったTakaは「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」をアカペラ、そしてギター弾き語りで披露し、会場の空気を完全に掌握。メインステージに戻ったToru、Ryota、Tomoyaも途中から演奏に加わり、5万5000人のオーディエンスはバンドのエモーショナルな歌とプレイに酔いしれた。

      

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