シャープの新型VRグラス、RIOT MUSICのVRChatワールド――バーチャル業界に新顔ラッシュ

シャープのVRデバイス『Xrostella VR1』が登場 見た目もよしなグラス型
サムスンのXRデバイス『Galaxy XR』に続き、シャープにもXRデバイスの動きがあった。以前に発表されていたグラス型VRデバイスが、『Xrostella VR1』として発表されたのだ。
仕様を見ていくと、本体は約198gとかなり軽量で、片眼2160×2160となかなかの解像度。視度調節機能も備わっている。PCやスマートフォンと接続可能とのことで、汎用的で誰でも扱いやすいVRデバイスとして打ち出されるものと思われる。「Meta Quest」ライクなコントローラーも付属しているので、よほどのことがなければ操作感も悪くはないだろう。
なにより、見た目がクールだ。ややSFチックなサングラスのような造形は、大振りなヘッドマウントディスプレイに抵抗感がある人でも、心理的に身につけやすそうである。グラス型ということもあり、装着のしやすさもポイントだろう。
本機は、11月下旬以降にクラウドファンディングを開始する。また、シャープは近鉄不動産とVR/メタバース分野での協業も発表しており、国内メーカーとしてこの領域への第一歩を踏み出した形だ。
RIOT MUSICも『VRChat』に進出 仕掛人のMIGIRIは法人化
バーチャルアーティストを多数有する、Brave GroupのRIOT MUSICは、にわかに公式の『VRChat』ワールドを発表した。
【重大告知】#RIOTMUSIC #無原唱レコード #VRChat #VRC
RIOTMUSIC×MIGIRI によるVRCワールド
『誰でもお気軽配信ワールド AdHoc -アドホック-』
が発表されました。公式配信にて、プロトワールドの体験をしています。
是非ご覧ください。【アーカイブ】https://t.co/x4ZcnWRkVH pic.twitter.com/ynyP7BbNQ7
— 無原唱レコード (@Mugensho_RM) October 28, 2025
ワールド名は「誰でもお気軽配信ワールド AdHoc -アドホック-」。その名の通り、配信用途に特化した収録スタジオ的なワールドで、カメラギミックや1on1イベント向けシステムなどにより、ややハードルの高い『VRChat』上での配信ハードルを下げる仕掛けが目玉だ。
ワールドの制作を手がけたのはMIGIRI。イアリンジャパンから派生する形で誕生した、『VRChat』コンテンツやVTuberライブに特化したクリエイティブスタジオで、KAMITSUBAKI STUDIOのCIELの『VRChat』ライブや、TBSのメタバース音楽フェス「META=KNOT」の仕掛人として、当連載の読者はご存知かもしれない。
VRChatライブの歴史が塗り替わった日――『CIEL LIVE SHOWCASE at VRChat』レポート
気鋭のアーティストが集うKAMITSUBAKI STUDIOのシンガー・CIEL(シエル)が、ソーシャルVR『VRChat』にて…このMIGIRIが、10月30日付けで法人化を発表した。「株式会社MIGIRI」として、今後もこの領域のコンテンツ開発に取り組んでいくとのことだ。
[お知らせ]
2025年10月27日付けでMIGIRIは「株式会社MIGIRI」として法人化いたしました!MIGIRIは、VRChatでの企画・空間・体験の設計および制作や、バーチャルアーティストのライブ制作などを行うクリエイティブチームとして2022年より活動してきました。 (1/2) pic.twitter.com/Qe7uuKO4qW— MIGIRI (@MIGIRI_Info) October 30, 2025
そして、toC事業としてクリエイターEC「BOOTH」にショップ「MIGIRI LAB」を開設した。第一弾商品は『VRChat』のワールドに設置できるスピーカーシステム。高級スピーカーにデスクトップスピーカー、そしてラジカセの3Dモデルから、それぞれにふさわしい音響効果でワールド内サウンドを流すことができるアセットだ。
筆者も(自腹で)このアセットを購入し、自分のワールドに高級スピーカータイプを設置してみた。仕組み上「耳に直接聴こえる」ことがほとんどだったワールド内動画プレイヤーの音声が、あたかも実際のスピーカーシステムのように左右差をつけて音が聴こえる体験はなかなかにおもしろい。なにより、アバターやアバター向け衣装市場の過熱が続く中、これまでの制作知見を活かしたワールド向けアセットの展開は理にかなっている。
バーチャル・エイベックスは名を改め新体制へ YouTube会社説明会はミニライブつき
親会社へMBO(経営陣による自社買収)を実施し、エイベックスからの連結範囲から外れたバーチャル・エイベックスは、11月1日にYouTubeで新体制会社の説明会を実施した。今どきな施策であるが、説明会冒頭では同社所属アーティスト・まりなすのミニライブを開催するという、なかなかユニークな取り組みも仕掛けていた。
この中で、同社は11月1日で商号を「株式会社VEXZ(ベクス)」に改めたことを発表。また、MBOの詳細も明かされた。株式がエイベックス側に19%は残ることから、エイベックスとの関係性そのものは維持されるらしく、「株主と名前が変わるだけで実態は大きく変わらない」とのことだ。
配信では、今後も同社がこれまで取り組んできたバーチャルアーティストのプロデュース/マネジメントと、「Life Like a Live!」をはじめとしたライブ等のコンテンツ制作を行いつつ、新たな展開も見据えていると語られた。綺羅星ぺんた(足太ぺんた)や「iLiFE!」のバーチャル化など、今年は特に動きが活発なだけに、その意気込みには期待できそうだ。

























