プラットフォーマーの枠を超えて、“すべての配信者を応援する企業”へ ミラティブCEOが語る、次なる一歩

最終的なミッション「人類の相互理解」に向けて——まずは足元から実直に
ーーこれからのライブ配信業界、市場はどうなっていくと考えますか?
赤川:ライブ配信業界の話に限りませんが、少なくとも「人がオンラインで過ごす時間はまだまだ増えていく」というのは不可逆な流れだと思っています。会議がZoomになってコロナ禍が終わってもさまざまなオンラインミーティングがなくならないのもそのひとつです。
そうなると、ライブ配信という形式のコミュニケーションは一層浸透すると思いますし、ライブストリーミングと呼ばれてはいませんが、Discordでの画面共有やNintendo Switch2のGameChatのように、私たちが初期からコンセプトに掲げている「友達と家でゲームやってる感じ」は、今のテクノロジーでさらにアップデートされています。
だからこそ、ストリーマー・ライバーの存在はもっと当たり前になると思いますし、個人が主役になる時代も加速すると思います。それに私たちがどう絡んでいくかを、色々と考えていきたいですね。
ーー今年でミラティブはローンチから10年を迎えます。10年後の未来はどのようになっていると思いますか?
赤川:ミラティブは「わかりあう願いをつなごう」というミッションでやっていますが、どうやら人類はまだわかりあえていません。ただ、いまこの瞬間も争っている国同士の人たちが、ゲームの上では普通にマッチングして仲良くゲームをやっている、ということも普通に起こっているはずで、そういう人と人をつなげる力がエンターテインメントにはあると思っています。
私たちはライブ配信の会社をやっていますが、ミッション・ビジョンはもう少し広いところを狙っています。その中で、しばらくは新規事業を含めて、配信・配信者・ストリーマーという領域に向き合っていくつもりです。
ーーAIについてはどうでしょうか?
赤川:今後5年間はAIの進化によってあまりにも色々なものが劇的に変わると考えているので、いま未来予想をしても無駄な部分もあるかもしれません。ただ、いくらAIが進化しても、物事を考えて行動しているのが人間である以上、基本的な欲求ーーコミュニケーションに関する欲求や「わかりあいたい気持ち」は変わらないと確信しています。
テクノロジーによってより人と人が理解し合える方向に行ってほしいと願いながら、世界の現状を見ると必ずしもそうなってはいないという現実もあります。そういった現実と向き合いながら、事業を通じて私たちができることとして、目の前の配信者やそのファンに居場所やわかりあいの瞬間が増える手伝いをしていくつもりです。
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