VRと"アモアス"の親和性が高すぎる……その理由は開発経緯にアリ? 『Among Us VR』プレイレポート
ここまで簡単に『Among Us VR』のゲーム内容を紹介してきたが、実際に体験してみると『Among Us』とVRの親和性が非常に高いことがわかる。むしろ、これこそが本来『Among Us』が目指していたプレイ体験なのではないかと思うほどだ。
ここで、YouTubeチャンネル「Noclip's work」で語られた『Among Us』の開発経緯を振り返ってみよう。動画によれば、生みの親であるMarcus Bromander氏が同作の開発にあたって参考にした作品は二つ。映画『遊星からの物体X』と、アメリカの大学生の間で流行していたゲーム「Assasin」だ。
『遊星からの物体X』のあらすじは、生物に擬態する能力を持った宇宙生物が南極大陸に飛来、大陸に閉じ込められた12人の観測隊の1人に成り代わってしまうというもの。誰が宇宙生物なのかを巡って隊員たちが疑心暗鬼に陥るというSFホラー映画だ。クルーに紛れ込んだインポスター(同じく宇宙生物)という設定はこれが元となっている。
また、ゲームのルールは「Assasin」と呼ばれる遊びが参考にされている。照明を落とし、暗くした家の中でプレイヤーを暗殺するアサシン役を見つけ出すのが目的のゲームで、死体を発見したプレイヤーは大声で他のプレイヤーを呼び出し、全員で会議を行う。
プログラム開発を担当したForest Willard氏が「Assasinは場所を用意するのが大変だったり、家の構造がゲームに向いていないとつまらなかったり、遊ぶ準備が大変なんだ」と語ったように、『Among Us』の原点は「手軽にAssasinを遊べるようにする」という点にある。
そもそも参考にした作品やゲームが、本来は一人称視点で体験するものということを鑑みれば、『Among Us VR』の完成度が高いことにもうなずける。本作が、今後のVRゲームにおける定番タイトルの地位を獲得する可能性は高そうだ。『Among Us VR』のアプリは1,000円ほどで購入できるため、ぜひその面白さを体験してみてほしい。
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