『Meta Quest 2』に代わるVRヘッドセット登場か? アンダー5万円の『PICO 4』でゲームをプレイしてみた

VRヘッドセット『PICO 4』レビュー

 2022年8月、Meta社のVRヘッドセット『Meta Quest 2』が約2万円の大胆な値上げを実施した。円安や物価高騰、世界情勢不安など、思い当たる理由はいくつもあるが、もっとも手頃で買いやすいVRヘッドセットの座を失ってしまったのは事実だ。

 その後期待されているのが、TikTokを運営するバイトダンス傘下のPICO Technology Japan株式会社が2022年10月頃に発売したVRヘッドセット『PICO 4』だ。東京ゲームショウ2022でも注目を集めていた本機は、軽量性とオールインワン性、そして低価格を特徴としている。

 筆者は『Meta Quest 2』を所有しているため、『PICO 4』との違いなどにも触れつつ紹介していきたい。それぞれの価格は『Meta Quest 2(容量128GB)』が5万7200円、『PICO 4(容量128GB)』が4万9800円となっている。『Meta Quest 2』が3万円台だった頃が懐かしい……。

高級感がある本体デザイン

 こちらが『PICO 4』のパッケージになる。VRデバイスはパッケージが大きいためか、ワクワク感が強い。

 化粧箱を取り外すと……。

 本体が登場。ヘッドセット、コントローラー×2、ケーブルやスペーサーなどの付属品が同梱されている。

 こちらがヘッドセット一式となる。『Meta Quest 2』はヘッドセット前面が白い外装で覆われていたが、『PICO 4』は反射する黒い素材となっており高級感がただよっている。

 VRヘッドセットで何よりも重要なのは、装着感だ。『PICO 4』は後頭部を締め付ける部分に合皮のクッションが付いており、ゴムで留めるだけの『Meta Quest 2』よりもリッチな仕様となっている。装着時の圧迫感がコントロールしやすく、ヘッドセット前後の重量バランスも良い。

 額が直接触れるヘッドセット前側は、速乾性の良いサラリとしたクッションが付いている。全体として装着感に関しては手厚いフォローがなされているのがわかるが、引き換えに本体重量は重くなっている(Meta Quest 2=約503g、PICO 4=公称値で約586g)。長時間使っていると差が出てくるのだろうか。

 装着時はヘッドセットをかぶり、後頭部にあるダイヤルを回してストラップを締めていく。この仕様は懐かしき初代『PSVR』にも似ているが、スピーディーな装着ができて使いやすい。

 本体の充電やPCとの接続に使うUSB Type-C端子は、本体左側にある。ヘッドホン端子は非搭載だが、Bluetoothでワイヤレスイヤホンなどの接続が可能だ。

 同梱物としてメガネを装着したままヘッドセットを装着するためのスペーサーやノーズパッドが用意されている。スペーサーやクッションはマグネットで本体にカチっと取り付けができるため、取り外しも簡単。メガネユーザーと裸眼ユーザーが混同する状況でも使いやすいだろう。

 コントローラーは片手につき単三電池×2本で駆動する。持ち心地は良いが、不安定な置き方になってしまうのが少し気になった。

 落下防止のストラップも同梱されている。タッチセンサーにも対応しており、コントローラーの使い心地は『Meta Quest 2』に近い印象だった。

 デバイスとしての出来栄えは『Meta Quest 2』よりも全体的に質実に仕上がっていると感じた。レンズ解像度などのスペック的な違いを語ると細かくなってしまうため、割愛するが筆者の所感としては、解像度や映像の見やすさについて大きな違いは感じなかった。

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