水溜りボンド、YouTubeショートで起死回生となるか 海外商品の”検証系ショート動画”が好調

 水溜りボンドが世界中の面白い商品を紹介する“検証系ショート動画”が現在好調な再生数を見せている。100万~300万再生を超えるものが大半で、中には1000万再生以上のものも存在するほど。やってみた系や、コント風あるあるなどの様々なショートが溢れる中、彼らは十八番である“検証系”で勝負をかけたようだ。

ついに永久機関が発見されたらしい #Shorts

早くから実験的にショートを活用

コーラをグニャグニャに変形させる方法がヤバすぎた #Shorts

 国内のYouTubeにベータ版のショート動画が導入されてから、今月13日でちょうど丸1年が経つ。

 元より彼らは導入開始の早い時期からショート動画に挑戦しており、主に様々な“やってみた系”動画を投稿していた。得意な編集技術を活かし、メインチャンネルでも出せるレベルの企画を、起承転結で1分以内にまとめ、飽きを感じさせない見応えある動画が特徴となっていた。

 1番初めにバズったのは、サイエンスアーティストの市岡元気が協力した、酸素バーナーでコーラ瓶をぐにゃぐにゃに変形させるといった実験系ショート動画であった。こちらは現在1000万再生を突破。しかしまだこの頃は、メインチャンネルを切り取ったようなスタイルのものが多く、まだ模索していた段階だと言えるだろう。

「検証系ショート」というスタイルを確立

 1分以内という制約の中で、早くから自分達のスタイルを模索、挑戦を繰り返してきた水溜りボンド。そんな彼らが約2カ月前より始めた『世界中の面白い商品を60秒で紹介シリーズ!』が好評となっている。

 その名の通り、海外の不思議な商品を独自の目利きで取り寄せ、実際に使ってみるといったもの。ピタゴラスイッチのような永遠に銀の玉が回転し続ける“永久機関グッズ”や、重力を受けずに水滴が昇り続ける不思議な加湿器など、様々な物を紹介している。

 老若男女に人気のある“商品紹介”と、海外で話題の物をいち早く取り寄せるといったベテランYouTuberならではの目利き、彼らが7年間続けてきた十八番である“検証系”といった企画を合わせた、これぞ水溜りボンドのスタイルがショートでも発揮されたのである。

 しかも、動画の見せ方も統一されており、冒頭でトミーのツッコミ混じりの煽るような早口の説明が入り、「検証してみよう!」の決めセリフで本編へと移る。本編では主にカンタが検証し、時には天然ボケな部分も炸裂する。お互いのキャラクターの良い部分が、1分に集約されているのだ。

 再生数も申し分なく、数百万再生を超えるものが多い。ショート動画の成功例と言えるだろう。

 その甲斐あり、Twitterでは先月カンタが「減り続けていた登録者がようやく少しだけ増えました」とツイート。合わせて、「まだまだどうなるかわからないけど自分らしくYouTube楽しみます」と視聴者への感謝と共に力強く宣言した。

 ショート動画はチャンネル登録者以外の不特定多数にもリーチするため、今回の登録者の増加に繋がったのではないだろうか。

 登録者は現在401万人。トミーの復帰からも約7カ月が経った。自分たちがまず楽しめる動画を作成し、それを視聴者にも楽しんでもらう初心に帰るスタイルが登録者の回復に繋がったのだろう。その中の一つとして、ショート動画への模索や可能性を探り続けたことは大きいはずだ。

 また、カンタが運営するTikTokの方では、さらにショート動画との差別化も図っており、得意の映像技術を駆使し、合成などを使ったテクニカルなおもしろ動画が配信されている。こちらもまたチェックしてみてほしい。

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