日本科学未来館が2030年に向けた新たなビジョンや取り組みを発表 新内眞衣も新たなテクノロジーに驚き
2022年7月8日、日本科学未来館が新しい常設展の計画などを発表する「Miraikan for 2030 プラン発表会」を実施した。
イベントの冒頭では、巨大な地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」新コンテンツのお披露目が行われ、巨大な地球儀型のビジョンに、衛星の観測データなどを利用したリアルな地球の姿をさまざまな切り口から映し出していた。
その後、「Miraikan ビジョン 2030」「Mirai can _!」のコンセプトや新しいプログラムなどについての発表や、元乃木坂46のメンバー新内眞衣と館長の浅川智恵子とのトークセッションも行われたので、その様子を紹介したい。
「Miraikan ビジョン 2030」とは? 新ビジョンに基づく新たな展示・プログラムが登場!
まずは日本科学未来館の浅川智恵子館長より「Miraikan ビジョン 2030」と新コンセプトについての説明がなされた。
新しいコンセプトは「Mirai can _!未来は、かなえるものへ。」。人の視点から未来を捉え、一人ひとりが自分事として、叶えたい未来を思い描き、作っていくためのプラットフォームを目指してほしいという思いが込められているとのこと。
日本科学未来館を未来を作るためのプラットフォームにすると掲げた「Miraikan ビジョン 2030」を実現させるための具体策として、高木啓伸副館長から、次の5つの取り組みが発表された。
(1)ひとの未来 —はるかな宇宙にも、身近なくらしにも、ワクワクする未来があります
「Life」「Society」「Earth」「Frontier」という4つのテーマを設定し、研究開発の最先端にふれるシリーズ企画を開始する。一人一人が科学技術との関わりを感じ、ワクワクするような展示を行うとのこと。
また、担当の科学コミュニケーターからこの4つのテーマでの新しい展示やプログラムについての発表も行われた。
「Life」は「これから、私たちの『年の重ね方』はどう変わるのか?」、「Society」は「AIやロボットが生活に溶け込むと私たちの桑死はどうなるのか?」、「Earth」は「この星のリアルを見つめるたび。地球の未来を変えるのは、あなたかもしれない。」をテーマに、新たな常設展示を企画中。また、「Frontier」は先行して「“ちり”も積もれば世界を変える」をテーマに人類がどのように世界を切り開いてきたかを展示しており、2023年の冬から春にかけて「有人宇宙開発(仮)」をテーマに次の展示を行う予定だ。
(2)つくる未来 —ワクワクする未来の実験場
現在すでに12の研究プロジェクトが常駐しているという日本科学未来館。今後はさらに来館者との交流をしながら、研究をすすめる機能を充実させていく。
(3)みんなの未来 —外部パートナーの拡大
研究機関のみならず、企業や行政、学校、クリエイターなど今までの枠組みにとらわれないパートナーとの連携を行っていく。
(4)未来をつくる、人をつくる
現在30名を超える科学コミュニケーターが在籍しているが、今後は多様なステークホルダーとの協業を通じて「社会で幅広く活躍できる」科学コミュニケーター育成に取り組む。
(5)サスティナビリティ&アクセシビリティ
すでに多くの企業が取り組んでいるこれらの課題に対し、さらに踏み込み、実験場として先進的な取り組みを行い、世界のミュージアムのロールモデルを目指す。