FIREBUG佐藤詳悟×WACK渡辺淳之介が語り合う“エンタメ論”。秀でるアーティストの共通点とは?

佐藤詳悟×渡辺淳之介が語り合う“エンタメ論”

 お笑い芸人や俳優、モデル、アーティスト、経営者、クリエーターなど「おもしろい人=タレント」の才能を拡張させる“タレントエンパワーメントパートナー“FIREBUGの代表取締役プロデューサーの佐藤詳悟による連載『エンタメトップランナーの楽屋』。

 第二回はBiSやBiSH、豆柴の大群など数々の女性グループを世に送り出してきた音楽プロデューサーである、WACKの渡辺淳之介を迎える。

 2人の関係性やエンターテインメントやクリエイティブへの飽くなき探究心、両者が考える野望など、存分に語ってもらった。

「ぞうきんドッグ」の企画はとんとん拍子に進んでいった

ーーまずは渡辺さんと佐藤さんの関係性についてお伺いしたいと思います。最初の出会いはどのようなきっかけだったのでしょうか。

渡辺:もともとは『水曜日のダウンタウン』内の企画「MONSTER IDOL」でご一緒したTBSテレビのプロデューサー・藤井健太郎さんに紹介してもらったのがきっかけになっています。初めてお会いしたのは、ちょうど2年前くらいのコロナ禍になったころでしたね。

 MONSTER IDOLから生まれたアイドルグループ「豆柴の大群」のYouTube番組の立ち上げについて相談に伺ったんです。結成したはいいものの、コロナ禍になってしまって活動が制限されてしまって……。なにかいい打開策はないかと佐藤さんのもとへ相談しに行ったのを覚えています。

佐藤:そこから結構、間が空きましたよね。BiSHのアイナ・ジ・エンド(以下、アイナ)さんと一緒に新しいIPを作りませんか、と相談したのが2021年8月頃で、割とラフな感じでメッセージを送ったらすぐに「やろう!」となったんです(笑)。仕事に対するスピード感がすごいなと思いました。そこからトントン拍子でアイナさんやクリエイターさんと話す中で「ぞうきんドッグ」というキャラクターが生まれました。

渡辺:佐藤さんの活躍は、仕事をご一緒する前から知っていまして。エンタメ業界自体も狭いですし、4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』がTwitter上でバズった際に、その『100日後に死ぬワニ』といきものがかりの楽曲コラボやそのTVPRなどを仕掛けていたことを知ったら、同じプロデューサーとして尊敬しかないというか。勝手にそんな印象を抱いていました。

ーーアイナさん原案の「ぞうきんドッグ」の企画はどのような背景から立ち上がったのでしょうか。

佐藤:アーティストの方のSNSで様々なIPを作り新たなマネタイズになる事業をやりたいと思っていたんですが、ちゃんとアイデアを出してくださる方とタッグを組みたいと考えていました。渡辺さんとはなにかで仕事をご一緒したいと思っていたので、とりあえずメッセージを送ってみたところ、トントン拍子に進んでいって。お話しを持っていった自分としても、ちゃんと準備しないといけないと思い、企画を詰めていった感じです。

 アイナさんとも一度お会いさせていただき、割と早い段階で原案として上がってきたのが「ぞうきんドッグ」でした。さらに、キャラクターの世界観をイメージした楽曲も作っていただいて。僕らとしては非常に嬉しいというか、お願いしたことが膨らんでいって、ファンの方も喜ぶようなコンテンツを生み出せたのがよかったと感じています。アーティストご本人のTwitterで発信するというシンプルなことで、多くのファンの方に認知してもらい、応援してくださる経験を積めたのは大きかったですね。FIREBUGとしても、今後このようなことをどんどんやっていければと考えています。

ーー「ぞうきんドッグ」は漫画化やショートアニメ化にもつながっていくわけですが、どんどんコンテンツが派生していくことを振り返ってみていかがですか?

佐藤:いろんなものに関わらせていただいて思うのが、1回よりも10回くらいに分けて、段々と畳み掛けていくのがいいのではと考えています。ファンからしても「そんなこともやるんだ」と思ってもらえ、どんどん好きになってもらうきっかけにもなる。今の時代って、1つのものをなるべく長く見てもらった方が深く世界観を堪能できたり、コンテンツの良さに気づいたりするわけで。仕込みとして、企画の最初の段階からイメージだけは持っていて、あとはそれを実現しにいくというのを心がけていますね。

 ただ、イメージの段階でアーティストに話すと「まだイメージなので想像できない」と言われることもあって。対してアイナさんは自分の思い描いたイメージに乗っかってきていただいて、かなりのスピード感を持って企画が進んでいきました。そんななかで渡辺さんは、本気にさせるツボを押さえているというか、周囲をやる気にさせる能力を持っているなと感じています。

渡辺:確かに他の事務所と比べると、アクションが早いと言われるかもしれません。また、ひとつ言えるのは自分に才能がないのがコンプレックスだと思いながらも、すごく自分へのこだわりもあったりするので、人がやりたいと思うことに対し、とことんその人の思う理想の状態になってほしいと考えているんです。

 他の事務所ではNGのことも、WACKに相談してもらえば前向きに検討するというか、100%企画案通りに進めるにはどうしたらいいかをまず視野に入れる。例えばMV制作でも、監督が出してきた要望を全てかなえるために試行錯誤しながら思案していったりと、100%になるように全力を注ぐようにしていますね。



関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「連載」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる