恋愛、キャリア、性……アラサー女性のリアルな本音を描く作品が増えている理由を考察

アラサー女性のリアルを描く作品増加の理由

私が獣になった夜

 “選び取る側”として女性が描かれる点は同じくABEMAオリジナルドラマ『私が獣になった夜』、そして第2弾の『私が獣になった夜~名前のない関係~』にも通ずるところがある。本作ではふとした瞬間にリビドー(性的欲求)を刺激され、女性が本能のまま、獣のように男性を求めた夜の変化する気持ちや男女関係がリアルに、生々しく描かれている。

私が獣になった夜

 近年、女性が自分自身の将来設計や希望に合わせて様々な方法を模索し、多様な生き方を選択する様子が写し出されるドラマや映画は増えたものの、ここまでリアルさを追求した内容を嘘なく詳かに見せてくれる作品はなかなかない。新たな選択肢を増やしてくれるドラマが増えてきたなかで、性に対する女性の悩みを作品が忠実に再現しはじめたのも大きな変化といえるだろう。

 ABEMAの公式SNSでのアンケートでは「30歳までに〇〇しなきゃ」と気にした事のある女性が約70%にもおよぶとの結果が出た。“アラサー”の作品が増え、登場人物たちの悩みがリアルさを追求しているのも、女性が“選び取る”ことができるようになったことで生じる壁が増えたからかもしれない。思い当たる節があるからこその“痛み”を感じつつ、そっと女子会の一員になった気分で彼女らの奮闘を近くで見ていたい。希望を託しながら。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる