『バチェラー・ジャパン』“複数人とのキス問題”をあらためて考える 恋愛番組座談会【2021年版・前編】
SNSでのリアルタイム性があった『バチェラー・ジャパン シーズン4』
ーー『バチェラー・ジャパン シーズン4』(以下、『バチェラー』)は『バチェロレッテ・ジャパン』に出演していた黄皓さんがバチェラーとして出演したことでかなり話題となりました。今シーズン、とりわけ議論されたのが「複数人とのキス」。みなさんこれについてはいかがでしたか?
『バチェラー・ジャパン』(Amazonプライム・ビデオ)
全米で話題となった「The Bachelor」を日本版にリメイク。独身男性・バチェラーが、複数人の女性たちと様々なデートを繰り返しながら、運命の相手となる最後の1人の女性を選ぶという婚活サバイバル番組。
佳香:個人的には黄皓さんだから許された部分もあると思います。主義主張が一貫していましたし、嘘もなかった。立ち回りがスマートだったからこそ出演していた女性たちも納得できて、視聴者としても批判するところがなかったですよね。次回から複数人とキスすることが許されるかと言われたら同じようにはいかないんじゃないかな。
Numoto:白川(理桜)さんへのキスのやりとりには誠実さを感じましたね。白川さんは恋愛経験ゼロという黄皓さんにとってはストッパーみたいな存在だったと思います。恋愛上手じゃない方も当然世の中にはいるわけで、その対応能力がすごい試されたと思う。
於:逆張りで「キスを絶対しない」という女性の方もいて、これまでみたいに「黄皓さんに好かれたいから行動する」という女性ばかりじゃないのも面白かったですよね。男性優位ではなくなったというか。
ーー黄皓さんも選ばれなくてはいけないということから、これまでにない動きや気持ちの変化を観ることができましたよね。キスだけでなくお泊まりの描写もされていましたし、かなりリアルなところまで観せていましたが、恋愛番組は今度そういった性の部分も隠さず伝えていくようになるんでしょうか。
Numoto:私はありだと思うけどな。結局その先どうなるの?というところはみんな言わないけど気になるところではあるし。『テラハ』もベッドシーンまではいきませんでしたけど、せいな(島袋聖南)さんとノア(石倉ノア)くんがキスしてホテルに行く描写はありましたよね。本当に恋愛する気があったからこその行為だと思うし、その後結婚もしてましたしね。
佳香:『テラハ』史上、唯一結婚したカップルですもんね。
ーー今回の『バチェラー』は配信コンテンツにも関わらずリアルタイム視聴している人がかなり多かった印象があります。Twitterなどでも配信後すぐに感想が溢れかえっていて、ネット上でみんなで議論し合う風潮がありました。
Numoto:誹謗中傷の懸念はもちろんありますけど、他人の感想ツイートは見ると面白いし、やっぱり共有したいと思う部分もあります。その塩梅が難しいですよね。
於:もちろんみんな感想を書きたい気持ちはありますよね。ツイートする人のなかには意図的に攻撃するつぶやきをする人と、いち個人の感想としてつぶやく人がいて様々です。攻撃的なものはもちろん今後あってはならないと思いますが、いち個人の発信までエゴサ(エゴサーチ)されてしまったら、書き方にもよりますけどそこはどうしようもないですよね。
Numoto:かといってSNSで盛り上がらなくても作品の良さが伝わらない。
於:あんな頑張ってプーケットまで行ったのに、1つも「面白かった」というツイートがなかったら出演者も制作スタッフも落ち込みますもんね。難しいです。
Numoto:『TERRACE HOUSE TOKYO2019-2020』に出演していたにいにい(新野俊幸)が黄皓さんのインスタグラムにコメントしているのを見ました。「俺は味方だよ」って。恋愛番組出演者同士で励まし合っている部分もあるだなぁと思いました。
(画像=pexelsより)