「嫉妬心」に激しく共感 痛いほど気持ちがわかる“大人の恋愛番組”たち
恋愛に“嫉妬”は付き物だが、嫉妬心が露わになり、大人女性からも共感の声が殺到している恋愛番組がある。
俳優たちのドラマチックな恋模様を描く『恋愛ドラマな恋がしたい ~KISS or kiss~』(以後、『ドラ恋』)と、破局ギリギリカップルのリアルなすれ違いや修羅場がそのまま映し出される『隣の恋は青く見える』(以後、『隣恋』)という正反対のテーマの2作品だ。
『ドラ恋』は、若手俳優が毎話キスシーンのあるドラマの主役を勝ち獲るために切磋琢磨し、そのなかで生まれる恋愛模様を覗くことができるのが見どころだ。自分の意中の相手が別の相手とキスをする様子を見せつけられることもあり、そこで生じる“嫉妬心”が恋愛や芝居に向かうエンジンとなることも多々ある。
その一例は、ケイスケ(木田佳介)を巡る、アユリ(吉永アユリ)とりおん(谷本琳音)の三角関係だ。ドラマ第5話のペア決めでりおんがケイスケを指名し、さらに2人きりで一夜をともにできる「同棲ハウス」への入居が決まるというアユリにとって恐れていた展開が訪れる。
“全部取られそうで怖い”と不安、2人のキスシーンを見たくないという思いも相まって、やす(藤林泰也)とのペアでオーディションに奮闘したアユリ。しかし最終2組に残ったものの軍配が上がったのは、ケイスケ×りおんペアだった。この結果に思わず泣きながら「悔しい、りおんに負けたくない」とはっきりと嫉妬を口にする。
“嫉妬”は恋愛の醍醐味とも言えるが、渦中にいる最中は苦しく、自分の心に黒く影を落としていく。しかし、アユリは“嫉妬心”に支配されすぎず、正々堂々ケイスケに想いをぶつけていくこと宣言するなど、自分を見失わまいとしっかりと踏みとどまっていた。
一方、もっと生々しいカップルの2人の関係の進退を見極める“別れの瀬戸際”が描かれるのが『隣恋』だ。
実際に交際中のパートナーとの関係性に悩むカップル4組が「お試し破局」の後、10日間の共同生活をするのだが、”元恋人公認浮気OK“という独自ルールの下、他の異性との「スイッチデート」や恋人への気持ちを確認する「復縁デート」などを経て、”復縁”か”決別”か、はたまた”新しい恋”かを最終判断するという内容だ。
特に互いに嫉妬心を燃やし合ったのは「腐れ縁カップル」のユウタ×サヤカのカップルだ。元々、ユウタの異性との距離の近さが喧嘩の種になっていた2人だが、他の女性との「スイッチデート」の様子を動画で観ながら、「嫌だ。ムカつく」と嫌悪感を露わにしながらも、涙ながらに「好きな人の“特別”が欲しい」と訴えるサヤカの悲痛な叫びに心が締め付けられる。
また、これまでは彼女から一方的に心配される側だったユウタだが、サヤカが他の異性と親しそうに触れ合う姿を初めて目にして「イライラと寂しさを凝縮した爆弾が出来上がりました」と露骨に嫉妬心が溢れていた。
嫉妬によって互いの気持ちが確認でき、自身の相手に対する想いの本気度を自覚させられることで物事が良い方向に向かう場合と、こじれてしまう場合、2つの方向性が番組で体現されている。