Slack日本法人代表が語る コロナ禍での「オンラインコミュニケーションのコツ」
リモートワークは、信頼関係の構築や思いやりを持った働きかけが大切
コロナ禍でリモートワークを実践する企業が増え、ビジネスチャットを活用しながら仕事を行うのが一般的になった。
佐々木氏にリモートワークで円滑にコミュニケーションを進めるためのSlack活用術を伺うと、「オンラインでのコミュニケーションでは信頼関係をいかに作るかが大切なこと」とし、次のように説明する。
「コミュニケーションに透明性を持たせることで、意思決定を早め、仕事の生産性を高めることができます。Slackは年齢や役職、新人、ベテランなども関係なく参加できるオープンな場であるゆえ、人間味のあるコミュニケーションや思いやりを持って接することが、リモートワークを行う上で大切になるでしょう。また、Slackはスレッドを立てることで、トピックごとにディスカッションができます。部署問わず、関連しそうなメンバーをメンションし、すぐに相談できるのはSlackならではの良さであり、ビジネスのスピードを早めます。社内のビジネスサイドや開発サイド、あるいは外部パートナーなどあらゆるステークホルダーが共創することで、イノベーションが生まれる。Slackはビジネスチャットツールではなく、“ビジネスコラボレーションハブ”として、チームワークを支えるのに適したプロダクトと言えるでしょう」
昨年12月には、米セールスフォース・ドット・コムによる買収計画が発表されたSlack。
今後の日本市場における展望についてはどのように描いているのだろうか。
最後に佐々木氏へ伺った。
「今年中にリリース予定の機能が2つあります。まずは『動画による非同期ビデオ通話機能(仮称 Stories)』。今話題の音声SNSのように同期型のビデオ通話ができるものです。もう1つは『インスタント音声通話機能(仮称 Huddle)』で、こちらはチャンネルでの自然発生的な声によるショートミーティングができるもの。アメフトの試合前に選手が集まって短時間の間、情報交換するという慣習から着想を得ています。今後はテキストのみならず、声によるコミュニケーションがSlackで気軽にできるようになれば、より多様な働き方が実現できると捉えています。
また、2030年に向けて、働き方の未来を創造するために『みんなの創造、成長、喜びはここから。』というビジョンを日本の社員全員で話し合って策定しました。セールスフォースの傘下に入っても、“Slackらしさ”を追求する普遍的な想いは変わらないので、これからもユーザーが熱狂するようなプロダクト作りをしていきたいと思います」
■古田島大介
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、ライフスタイル、エンタメ、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。