進む音楽制作の裏方支援 Spotifyが新機能“ソングライターページ”とプレイリストを公開

進む音楽制作の裏方支援 Spotifyが新機能“ソングライターページ”とプレイリストを公開

 音楽ストリーミングサービスのSpotifyが2月12日に新機能として「ソングライターページ」を実装。それに伴い、「Written By」というプレイリストも公開された。

 「ソングライターページ」とは、ソングライターとして楽曲制作にクレジットされるアーティストがこれまでに関わった楽曲作品やコラボアーティストを紹介するもので、現在はβ版として運用中の新機能だ。

 同機能のスタート時点で第1弾として登場したのは、 Meghan Trainor、Fraser T Smith、Missy Elliott、Teddy Geiger、Ben Billions、Justin Tranterなど一部アーティストのページだったが、現時点ではパブリッシャーとSpotifyがソングライターと連携してページを公開することが可能だ。公開を希望するソングライターは専用のオンラインフォームからプログラムへの参加を申請でき、所定のステップに沿って申請を進めていく形になっている。

https://artists.spotify.com/songwriter/3LUyjQsy6fC2UPvqS3pYoEより

 この申請が受理されると、これまでSpotifyが公開しているオプション機能の「楽曲クレジットの表示」内にあるソングライター部分の該当するクレジットがPCならクリック、スマホならタップ可能になり、Spotifyのアーティスト向けサービス「Spotify for Artists」内にあるソングライターページが開き、そこでそのソングライターが関わった楽曲一覧を確認することができる。

 また同ページではそのソングライターとよくコラボするアーティストも表示され、コラボ相手がソングライティングに関わった作品もチェックできる仕組みになっている(現時点では現時点ではソングライターページ申請が行われていない場合は、エラー表示される。今後、各ソングライターの申請が進むとこの機能から数珠繋ぎ的にソングライターとしての関連作品をチェックできるようになると思われる)。

 また「ソングライターページ」に付随する「Written By」プレイリストは、先述のソングライターページで紹介される関連楽曲をプレイリスト化したもので、ユーザーが従来のプレイリストを楽しむ感覚でソングライターの関連作品を聴きながらチェックできるようになっている。

https://artists.spotify.com/blog/songwriter-pages より

 Spotifyの発表によると、すべてのユーザーのアプリのホームタブに「Written By」プレイリストが表示されるとあるが、日本語版アプリではデスクトップ、スマホアプリともに現時点では表示されていない。しかしながら、プレイリスト自体は存在しており、「ソングライターページ」も持つソングライターのプレイリスト自体には日本からもアクセスすることが可能だ。

 ちなみに日本語版アプリで「Written By」プレイリストを表示させる場合、検索タブに”Written By”と入力すると、すでに第1弾として発表されたアーティスト以外にも多くのプレイリストが存在していることが確認できる。その中には現行ポップスシーンにおいて、多くのヒットソングに関わるプロデューサー/アーティスト/ソングライターのMark RonsonやラッパーのMeek Millらのものも含まれている。

画像:Spotifyアプリより

 現代の音楽シーンでは、ひとつの楽曲に複数のソングライターが関わるコライティングが主流になっており、例えばポップスターであるAriana GrandeのSpotify上で最も人気がある「7rings」には、本人を含めて実に10名ものソングライターがクレジットされている(そのうちのTayla ParxとVictoria Monétはソングライターページをすでに所有)。またソングライターとして関わるケースはメロディを提供するトップライナーやトラック制作以外にも、ラッパーのコラボ楽曲などでも共同ソングライターとしてクレジットされるケースも多い。

画像:Spotifyアプリより

 さらに記憶に新しいところではAviciiが坂本九「上を向いて歩こう」をサンプリングした「Freak」、Tyler, The Creatorが山下達郎をサンプリングした「GONE, GONE / THANK YOU」のソングライタークレジットには、元ネタのソングライターたちもクレジットされている。

 こういったソングライターのクレジットは、かつてのCD、レコードなどのフィジカルメディアだとライナーノーツにしっかりと記載されていたが、音楽の流通がデジタルに移行した今となっては、アプリのスクリーンを一見しただけではわかりにくい状況だ。

 また、Techcrunchによると、Spotifyはこれまでに複数のソングライターとストリーミング収益に関わる訴訟問題を起こしており、2018年には多額の和解金を支払うなど、デジタル化によるソングライタークレジットの抜け落ちが原因となったトラブルも問題になってきた。しかしながらSpotifyは、2018年に楽曲のクレジットの表示を始めて以降、レーベルやディストリビューターの新曲リリース時には、ソングライターをクレジットする頻度が60%増加したと発表している。

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