自動運転車の技術を採用し、どこでもタッチスクリーンに変える超小型デバイスが登場
タッチスクリーンのないスマホなんて今頃ないだろうが、「スマート」テレビにもパソコンにもタッチスクリーンを持たないものはまだまだ多い。そんなデバイスがタッチスクリーン式になったら利便性が増していいのに…いやそれよりも、わざわざ手を伸ばしてそこにタッチしなくてもジェスチャーを認識してくれるものだったらさらに便利なことだろう。
そんなSFみたいなバーチャルタッチスクリーンを簡単に実現してしまうポケットサイズのデバイスが、Kickstarterでキャンペーン中の「GLAMOS」。開発するのは元Samsungのエンジニアだ。
自動運転車に使われる技術でバーチャルタッチスクリーンを実現
大きさは37mm x 34mm x 27mm、重さは17.7g。GLAMOSは小さなデバイスだが、これを中心に上方180度、左右1m以内の平面空間への「タッチ」を認識する。センサーは秒間40回認識、認識精度は1m以内であれば±2cm。
仕組みは、自動運転車でも重要な役割を果たす光によるセンサー技術「LiDAR」。GLAMOSの内部からは850nmの波長の赤外線が放たれ、内蔵の回転する鏡により赤外線がセンサー範囲にぐるり照射される。範囲内に入力があればそれが光を反射するのでその距離が測定される(この一連のくだりはWikipediaのLiDARを説明するGIFアニメがわかりやすい)。測定データはタッチデータとしてデバイスへと送られ認識される。
このLiDARセンサー技術は、自動運転車では周囲にあるものと車との位置関係を把握するのに用いられているものだ。それをバーチャルタッチスクリーンに応用することで、他種センサーを用いる従来の類似製品より小型化することが可能になったのだ。
設定も簡単で対応デバイスも豊富
セットアップも簡単で、特に別途ソフトやアプリのインストールは不要。使用したいデバイスと有線で接続するか、Bluetoothで接続すればすぐに使えるプラグアンドプレイ式だ。
対応デバイスは、Android、iOS、PC(Windows 7以降)、macOS、そして「全ての」スマートTVとのこと。KickstarterキャンペーンページにはLinuxのロゴも見られる他、FAQページでは、「スマートではない」通常のテレビには今のところ対応していないが、開発チームは互換性を広げるため頑張っている旨が記されている。