『DEATH STRANDING』日本語トレイラーも公開のイベントレポ 声優と1対1で向き合うコジプロの“熱意”
続いて質問コーナーが始まった。キャスティングの決め手について尋ねられた監督は、「演技や魅力はありますが、その人の人格によります。すべてはそれですね、そこから出てくるものですから。もともと持っている深みを引き出すのは僕らの仕事です。だから、みなさんとの信頼関係を築くのに時間をかけています」と答えた。
「ハードなシーンでの小島監督の情熱はこちらに伝わってくるし、一緒に作ってくださる姿勢を感じます、大変なシーンでも、フッて面白いことを言って笑わせてくれるから、ありがたいです」と返した井上に水樹も同意し、「実際に表に出て表現される方と同じように私達声優陣も扱ってくださって、『一緒に録るからこそ生まれるパッション、そこでしか生まれない化学変化を大事にしたい』とおっしゃってくださって、だからキャラクターの掛け合いのセリフは必ず(複数のキャストが)一緒に録れるようにスケジューリングしてくださるのがすごく嬉しくて。ゲームって、一人でこもって淡々と録っていくっていうのが多いので、相手のセリフを想像するしかなくて、出来上がったときに『あ、こういうふうに返されるならもっと、こう返したかったのに!』って悔しい思いをすることも結構あって、でも小島監督の現場は必ず収録が一緒なので、その場でしかできないアクトができるところがすごく嬉しいです」と答えた。
最後に一言、と振られた監督は、同ゲームについてこう語った。
「デス・ストランディングは"縄"のゲームです。縄のつながりを持ちたいと思い、作っているゲームです。ソニーさんとの絆、キャストさんとの絆、皆さんとの絆、あらゆるものが絆でつながっているという。ゲームも絆です。今日の皆さんともつながっていると思います。皆さんとつながったままゲーム開発を続けていきますので、もうしばらくお待ち下さい。本日はありがとうございました」
豪華キャストで彩られ、新情報も多数解禁された同イベント。会場の熱気も凄まじく、ユーザの期待も高まるばかりだ。2016年6月に制作が発表されてから2年が経過した同ゲームだが、小島監督こだわりのキャスティングにも注目しつつ、引き続き新たな情報を楽しみにしたい。
また、TGSではコジマプロダクションも出展しており、ブースではゲームの展示はなかったものの、グッズの販売を行った。ブースは閉会直前まで客足の途切れない盛況ぶりで、ここからもデス・ストランディングへのユーザの期待がうかがえた。
■白石倖介
テック系月刊誌の編集者を経て、フリーライターとして活動中。Mac・iOSに詳しい。最近の興味対象は人工知能・VR・メディアアートなど。趣味は風景撮影。主にTwitterにいます。Twitter/Blog
■DEATH STRANDING
ジャンル: アクションゲーム
販売元: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
プラットフォーム: PlayStation 4
開発元: コジマプロダクション