『DEATH STRANDING』日本語トレイラーも公開のイベントレポ 声優と1対1で向き合うコジプロの“熱意”

「DEATH STRANDING」ステージレポート

 9月23日、東京ゲームショウ(以下、TGS)2日目のプレイステーションブースにおいて、コジマプロダクションのPS4向け新作タイトル『DEATH STRANDING』(デス・ストランディング)のイベントステージが開催された。現在制作中の同ゲームについて、日本語吹き替え声優たちとともに魅力を語るトークイベントとなった。多数の観客の熱狂に迎えられた同イベントの模様をあらためて振り返ろう。


 プレイステーションブースでは2日間多数のイベントが開催されたが、同イベントは最終日の最後を飾る豪華な内容となった。司会進行を勤めたのはお笑いコンビ・ハライチの岩井勇気だ。アニメ・ゲームなどにも造詣が深く、挨拶も早々に小島秀夫監督を迎えると、最新作の情報を楽しみにしていたと語った。

 ゲームの制作状況について尋ねられた小島監督は、その進捗をおおむね順調だとし、現在の作業内容についても答えた。

「実際朝から晩まで僕がコントローラを持って、ゲームの組み込みをやっている段階です。操作感や演出についてのチェックをしています」

 昨年起きた俳優協会のストライキの影響で、ノーマン・リーダスなど主要キャストの収録ができない期間があり、そこだけは若干制作が遅れているとのことだ。

 続けて登壇したのは日本語吹き替えを担当した声優たちだ。「声優たちとそのファンが触れ合えるステージを作りたかった」として、豪華キャストが続々登場した。ノーマン・リーダスの吹き替えを務める津田健次郎を先頭に、大塚明夫、井上喜久子、水樹奈々、三上哲が登壇した。

 順に挨拶をする声優たちのなかで、大塚明夫が開口一番「デス・ストランディング、待たせたな!」と会場を盛り上げたのに対し、三上哲が「デス・ストランディング、いいセンスだ!」と返すなど、コジマ・プロダクションの座組らしい応酬も見られた。


 また、リンゼイ・ワグナーの吹き替えを担当する井上に話題が移ると、監督は2人を指して「いずれも歳を取らない」と語り、会場の笑いを誘った。

 翌日行われた『キングスーパーライブ2018』のリハを抜け出してこのイベントに参加した水樹は、トレイラー映像の吹き替えエピソードに触れた。

「(TGSに)絶対参加したかったんです。また小島監督とご一緒できるのが嬉しくて。トレイラーの吹き替え時には、最初はなんの情報もないまま、ペラっとした台本で、世界観の設定が書かれた資料とかまったくなくて、水樹さんはこの役です、って言われて……」

「前回(METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES)はお腹から爆弾抜く役で、今回は虫食う役です」と、トレイラーの映像にまつわる監督のツッコミも映える。

 大塚が吹き替えるのはトミー・アール・ジェンキンスの演じるキャラクターで、ゲーム内では主人公・サムの所属する部隊の隊長だという。監督はキャスティングに際し、

「ゲーム内でも部隊をまとめる隊長であると同時に、吹き替え現場をまとめる大塚明夫さんであってほしい」という思いを伝えたと思う。

 ゲームへの期待を聞かれた大塚は、「"HIDEO KOJIMAのゲーム"を待ちわびている人が世界中にいるわけで『遊び始めたらもう寝られない!』みたいな、楽しいゲームになっていてくれさえすれば何も望むことはないです!」と答えた。

 また、三上の役については、その日初公開となる映像で姿が明かされた。吹き替えるのはトロイ・ベイカー氏が演じる黄金の仮面を付けた怪しい男。ボス戦直前のような緊張感あるムービーに、観客も歓声を上げた。

 マッツ・ミケルセンの吹き替え声優について聞かれた監督は、まだ公開できないとしながらも、「2年ぐらい探し続けてようやく見つけた」というキャスティングへのこだわりを見せた。

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