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『ロックマン11 運命の歯車!!』レビュー:8年越しの再起動を果たしたシリーズの新たなる一歩

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 10月4日、満を持してカプコンの看板作品とも言える横スクロールアクションゲーム『ロックマン』シリーズの最新作『ロックマン11 運命の歯車!!』がNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、PC向けに発売された。

 前作『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』が発売されたのが8年前の2010年のこと。その後、シリーズはニンテンドーDS向けに派生作『ロックマンゼロ』のシリーズ四作を一つのパッケージにした『ロックマンゼロ コレクション』を発売し、同年暮れには派生作『ロックマンDASH』の三作目をニンテンドー3DS向けに発表するなど、シリーズの更なる飛躍と発展が期待された。

 だが、様々な不運や、正式な制作承認が下りてない状況で告知が出されるなどのトラブルも影響してか、同作は翌年に発売中止が決定。その流れに沿うかのように当時、PlayStation 3、Xbox 360用に制作が進められていたダウンロード配信専用の新作『メガマン ユニバース』もお蔵入りした。唯一、スマートデバイス向け新作『ロックマンXover(クロスオーバー)』が2012年に配信されるも(※2015年3月31日にサービス終了)、それ以外のシリーズ展開はグッズが主軸になり、家庭用ゲーム機向けの新作は一本も発売されない、冬の時代を迎えることになってしまった。

 特に2012年はシリーズ生誕25周年の記念すべき年だったのだが、お祝いムードはそこになく、コアファンの間では、新作が出ない事への嘆きと怒りが蔓延する、とても残念で、悲しい気持ちになる年だったことを筆者自身、今も忘れずにいる。

 だが、2016年にニンテンドー3DSなどで発売された『ロックマン クラシックス コレクション』から少しずつ、シリーズ再開に向けた動きが出始める。

『ロックマン11 運命の歯車!!』ローンチトレーラー

 そして迎えたシリーズ生誕30周年を間近に控えた2017年12月上旬、待望のシリーズ最新作『ロックマン11 運命の歯車!!』が全世界に向けて発表。長き冬の時代を経て、遂にシリーズは本格的に再始動……もとい、再起動することになった。

 制作陣も大きく一新され、まさに新たなロックマンの一作目として誕生した今作。結論から言えば、紛うことなきロックマンであり、傑作。そして、シリーズ屈指の入門編に適した作品でもあった。

22年越しの現行準拠ロックマン

 全8体のボスがそれぞれ待ち構えるステージを自由に選んで攻略し、主人公ロックマンの攻撃手段を増やす「特殊武器」を獲得しながら、宿敵Dr.ワイリーの野望阻止を目指す。基本的な内容は毎度お馴染み、ステージクリア型の横スクロールアクションゲームだ。

 今作の見所は沢山あるが、その中で象徴的なものを二つ取り上げるとまずグラフィック。前作と前々作『ロックマン9 野望の復活!!』は、ファミコンの新作をコンセプトに、色数の少ないドット絵を基調とした、懐かしさとトレンドに逆行する姿勢が滲み出た作風だったが、今作は3DCGを採用。2006年にPlayStation Portable用ソフトとして発売された『ロックマンロックマン』以来の採用で、ナンバリングシリーズで遡れば、『ロックマン8 メタルヒーローズ』以来、なんと22年ぶりの現行準拠路線である。そのため、映像表現はこれまでになく派手になり、最新のロックマンをアピールした作風になっている。また、その路線に沿って、強力な溜め攻撃こと「チャージショット」、隙間を潜り抜ける「スライディング」のアクションも、前作、前々作のブルース専用から一転し、復活を遂げている。

 3DCG採用に当たって生じるのが視認性の問題だが、この点も今作は丁寧にデザインされており、背景のコントラストを弱くし、ロックマンを始めとするキャラクター、足場や仕掛けはハッキリ目で追えるよう輪郭線を描き、色彩も強めに設定する工夫が凝らされている。そのため、キャラクターの立ち位置を見失う、背景に溶け込んで足場や仕掛けが確認できない、敵の攻撃が見えなくなることがほとんどなく、違和感なくゲームに集中できる。最新の技術を用いるといって派手さを求めず、ゲームとしての遊びやすさを第一とした、過去のロックマンと変わらぬ遊び心地を維持した仕上がりだ。地味ではあるが、なかなか凄いデザインになっている。

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