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お世辞にもあまりよろしいとは言えないアジア人的ルックスが、逆に親しみやすさを感じさせるアッシャー君(とはいえ彫刻のような溝の深い腹筋を目撃すると、やはり遠い存在に感じてしまうわけだが)。彼は、弱冠15歳の時にアルバム『アッシャー』(94年)でデビュー。感情を控えめに出した優しい雰囲気のヴォーカル・スタイルは、聴き手になんともソフトな耳触りをもたらした。さらにミディアム・テンポのヒップホップ・ソウルや爽やかなスロウ・バラードは、シーンの時流にもマッチ。結果、アルバムは大ヒットを記録した。続く2nd『マイ・ウェイ』(97年)は、おっとりとしたムードの漂うふくよかかつスムーズなナンバーを中心に取り揃え、アッシャーの人柄の良さが滲み出るような快作に仕上がっている。もちろん、こちらも大ヒットをマーク。順調かつ濃密にキャリアを積み重ねていった。
00年代に入ると、まずは3rd『8701』(01年)を発表。アップ・テンポのビート上で以前に増して迫力をつけた力強いヴォーカルを披露。これまでの温厚なイメージとはまた違った側面を世間にアピールした。そのような広がった振れ幅からも、アッシャーのアーティストとしての著しい成長のほどが窺えるというもの。そして04年、悶絶モンスター・ヒット・アルバム『コンフェッションズ』を発表。聴いた瞬間に失禁してしまうようなリル・ジョン・プロデュース曲「イエー!」を始めとして、ヒット・チャートの歴史を塗り替える数々の記録を打ち立てた。05年現在、アッシャーは間違いなくシーンのNo.1シンガーである。