BMTH、Fever 333、Papa Roach……話題作から「2019年のラウドシーンの在り方」を考察
2019年に入り最初のメタル/ラウド系新譜キュレーション連載となりますが、この1月には早くも今年のシーンの動向を予兆させるような…
近年アメリカのシーンを席捲しているヘヴィ・ロック。大雑把に分けるとこのヘヴィ・ロックにも二通りあって、ひとつはリンプ・ビズキットに代表される“ラップ+ヘヴィメタ”のいわゆるミクスチャー、もうひとつがクリードに代表されるグランジが重量感を増した感じのもの。——パパ・ローチはその二つのちょうど中心に位置するバンドである。
93年に結成された彼らは精力的なツアー敢行によりインディー・シーンで徐々に人気を博し、00年に1stアルバム『インフェスト』でメジャー・デビュー。これが、全米チャート上位に輝き、プラチナム・ディスクを獲得した。
ラップによるアッパーな曲も、叙情的な一大ハードロック・ソングも、怒りの爆発を感じさせる直情的な歌いまわしで、キッズの鬱積した欲求を代弁。そして、ステップ・ワークの巧いヘヴィ級ボクサーのように、軽快さと重量感をもったサウンドで聴く者の身体を揺さぶるのだ。
2019年に入り最初のメタル/ラウド系新譜キュレーション連載となりますが、この1月には早くも今年のシーンの動向を予兆させるような…