Earth Wind & Fireの記事・ニュース・画像一覧

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70sソウル・グループの元祖アース・ウインド&ファイアは、アフリカン・アメリカン音楽の伝統とアップリフティングでスピリチュアルな理想主義を融合させたグループである。彼らの幅広い音楽性を一言で説明するのはあまりに難しい。それほどこのバンドは凄まじいほど多彩な才能を持っている。力強いファンク、ラテン・カラーを取り入れたR&Bグルーヴ、目映いポップ・ソウル、そして聴き手の心を打つバラードなど——本当に幅広いレパートリーを威風堂々と披露し続けているのだ。ホーンのハーモニーにおいても、まったく非の打ちどころがなく、JB’s(ジェイムズ・ブラウンのバック・バンド)にさえ匹敵する、といっても過言ではない。また、ジョニー・グラハムのスウィートなR&Bスタイルは、あらゆる感情を繊細かつ緻密に表現しているかのようだ。そして、バンド・リーダー兼ドラマー兼メイン・ソングライターであるモーリス・ホワイト。彼は、カリンバ/サム・ピアノをふんだんに取り入れ、アフリカ色濃厚なリズムを打ち出すと同時に、ジャズやラテンのポリリズムをディープなファンクの領域にまで持ち込んだのである。比類なき才能を持つ3人のヴォーカリスト——昇り詰めるようなファルセットを操るフィリップ・ベイリー、ソウルフルな歌声を響かせるテノール・ヴォイスのモーリス・ホワイト、そしてナチュラルで非装飾的なアルト・シンガー=ジェシカ・クリーヴスは、リスナーの絶大なるリスペクトを受けるほど偉大な存在である。アース・ウインド&ファイアは、万人の頭、体そして心をケアする音楽を、今もなお生み出し続けているのである。彼らは現代の至宝だ。