東海岸には禁欲的な“ストレートエッジ”のパンクスも 現役パンクロッカーが米国各地のシーンを紹介
ハードコア・パンクバンド、FORWARDのボーカリストを務めるISHIYA氏が、自身の海外ツアー体験をもとに、その音楽シー…
サンフランシスコ出身のデッド・ケネディーズは、おそらく最も成功し、尊敬を集めたアメリカン・パンク・バンドだろう。
政治活動家、ポエトリー・リーディング・アーティスト、そしてかつてサンフランシスコの市長候補だったフロントマンのジェロ・ビアフラ率いるこのバンドは、凄まじく速いハードコア・パンクにビアフラ独特の震えたヴォーカルをかけ合わせていた。そしてパンクのD.I.Y.精神にのっとり、81年に<オルタナティヴ・テンタクルズ・レーベル>を立ち上げ、自分たちはもちろんのこと、他のパンク・バンドのリリースにも乗り出したのだ。彼らは保守的なオーディエンスからその政治的/芸術的な行動を非難されることが多く、85年のアルバム『フランケンクライスト』に挿入したポスターで猥褻罪に問われたが(この行動によってビアフラは言論の自由の立役者となるが、その重圧が結果的にはバンドの解散を招いた)、結局大したダメージを受けずに「確固たる思想をもったバンド」——として人気をキープし続けた。
ハードコア・パンクバンド、FORWARDのボーカリストを務めるISHIYA氏が、自身の海外ツアー体験をもとに、その音楽シー…