『Tシャツが乾くまで』スピッツの主題歌にも伏線? “充”松山ケンイチ失踪を暗示するもの

『Tシャツが乾くまで』スピッツ主題歌に伏線

 蒼井優主演のTBS系金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』。交通事故に翻弄される2組の夫婦の愛と秘密を描く本作は、回を追うごとに複雑な関係性と背景の深まりを見せている。

 8月7日に放送された第5話の序盤、咲子(蒼井優)は夫・充(松山ケンイチ)の行方を追うため、スマホに残されていた長野県の住所を訪問。しかしそこに充の姿はなく、手がかりのないまま帰路に就いた。

 そこから物語は1年後へ進む。夫の失踪から月日が流れ、咲子は同じ事故で妻・あずさ(夏帆)を亡くした樹生(中島歩)とコインランドリーへ通うなど、少しずつ新たな一歩を模索し始めていた。過去に区切りをつけるべく荷物を整理しようとしたタイミングでインターホンが鳴る。扉を開けた先に立っていたのは、行方不明の充本人。「ただいま」と言う充に対し、咲子が「おかえり」と返す場面で第5話は幕を閉じた。

 この特大インパクトによって、前半の「長野の赤い屋根の家」の印象は薄れてしまったが、それでもただの「空振り」だったとは思えない。

 充がなぜ事故直前にバスを降りて姿を消したのかという理由は、本作最大の謎だ。完璧な引き継ぎマニュアルを準備し、直人(高橋文哉)に店を託していた状況からも計画的な失踪であることは明白。「死期を悟っての失踪」説も、直人の「帰ってきてよ」という電話口の言葉からは違和感があり、健康上の理由ではなさそうだ。

 ここで浮上するのが登場人物たちの生い立ちである。第5話では、あずさが育った児童養護施設の職員が樹生のもとを訪問。さらに、あずさと同じ職場にいるリリー・フランキー演じる謎の男の存在も、過去の因縁を紐解く重要な鍵として物語に深く絡んできそう。異なる親に引き取られた充とあずさは、実は血のつながった兄妹ではないかとの見方もある。

 この「血縁」の謎と深く連動していると見られるのが、スピッツによる主題歌「見知らぬ糸」だ。同曲には「見知らぬ糸が絡まり」「薄い衣になる」というフレーズが存在する。

 ネット上の考察に目を向けると、第5話の冒頭で咲子が訪ねた長野の住所が、糸を作るための「養蚕農家」と見られる点もがぜん意味を帯びてくる。建物の屋根の下に見える「寿」の文字は妻飾りと呼ばれる縁起物で、急勾配の屋根も蚕室を設ける養蚕農家特有の構造だ。第3話で充が電話をしてきた際の「長靴にタオル」という姿も、蚕の餌となる桑の葉を摘むための農作業着だったと考えれば、主題歌が示す「糸」の背景、すなわち充の生い立ちに直結する場所だった可能性は十分にありえる。

 実際、ドラマの主題歌が物語を読み解くヒントになるケースは少なくない。過去には『あなたの番です』(日本テレビ系)の「会いたいよ」や、『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)の「アゲハ蝶」の歌詞をめぐり、ネット上で様々な考察が交わされた。今回のスピッツの楽曲の歌詞でも「間違いでも運命は既に始まってるんだって」「間違う糸はほどけて また焦がれて」と“間違い”というワードが強調されている。単なる「不倫」ドラマでなくなった今、物語の深層を読み解く手がかりとして注目を集めそうだ。

8/14(金) 第6話!行方不明だった夫が突然帰宅し、明かされるあの日の真実とは...『Tシャツが乾くまで』【TBS】

 第6話の予告映像では、帰ってきた充と咲子、そして樹生の3人が初めて対面する場面が流れた。咲子が激昂して充を平手打ちするカットや、樹生が怒りを噛み殺す様子も映し出されており、関係性が一気に緊迫化。そして、樹生が充にこう問いただす。「あの日、どうして妻は一緒だったんですか?」――。物語はいよいよ核心へと突入していきそうだ。

■放送情報
金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
U-NEXT、Netflixにて配信
出演:蒼井優、中島歩、高橋文哉、夏帆、松山ケンイチ、リリー・フランキー、臼田あさ美、齋藤飛鳥、庄司浩平、久保田薫、飛永翼ほか
脚本:生方美久
演出:土井裕泰、塚本連平、小牧桜
音楽:haruka nakamura
主題歌:スピッツ「見知らぬ糸」(Polydor Records)
プロデューサー:千葉行利、宮川晶
製作:ケイファクトリー、TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tshirt_ga_kawakumade_tbs
公式X(旧Twitter):@tshirts_tbs

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