なぜ“ミドサー”主人公がドラマで急増? 仲里依紗主演『Tokyo middle 30』から紐解く

さらに明日菜子氏は、3人の主人公の人物配置にも時代性を感じたという。近年は専業主婦や母親の人生に焦点を当てるドラマも増えていると指摘し、『Tokyo middle 30』でもその変化が表れていると語る。
「ズッ友3人組の中心にいるのが、仲里依紗さん演じる麻紀なのも面白いですよね。今のところ彼女だけが既婚で子どもがいる“お母さん”なんです。こうした女性3人組のドラマにおいて、結婚して家庭を持つ女性は、どちらかといえば、サブキャラクター的な存在として描かれることが多かったように思います。彼女たちが直面する危機といえば、“夫の浮気問題”で、キャリアや恋愛など複数の決断をする独身女性に比べると、描かれるテーマも限定されやすい。しかし、NHK連続テレビ小説『虎に翼』(2024年度前期)以降、家庭を持つ女性にも一人の人生があり、その葛藤や選択を描く作品が増えてきたように感じます。主婦が物語の中心にいること自体が、今の時代を反映しているのではないでしょうか」

最後に今後のドラマの展望について、明日菜子氏は30代を主人公とした作品は今後も増えていくのではないかと語る。
「30代の物語はこれからもドラマのボリュームゾーンだと思います。そこから彼女たちを軸に、いろいろな属性の人たちの物語へと広がってほしい。『Tokyo middle 30』に登場する男性陣のラインナップも、美容外科医や白馬の王子様のようなレストラン経営者、結婚という形式に興味がない制作会社ディレクターと多種多様です。男性のライフスタイルに注視したドラマは珍しいので、彼らの物語も展開されていくことに期待しています」
かつてドラマが描いてきた「30歳」という人生の分岐点は、今や「35歳」へと移り変わりつつある。晩婚化やライフスタイルの多様化、視聴者層の変化を背景に、“ミドサー”という世代は恋愛だけでなく、仕事や家庭、人とのつながりまで、多彩なテーマを内包できる主人公となった。『Tokyo middle 30』は、その変化を象徴する一作として、いまの時代だからこそ生まれたドラマと言えるだろう。
■放送情報
『Tokyo middle 30』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00〜22:54放送
出演:仲里依紗、のん、深川麻衣、渡辺大知、朝井大智、中島颯太、風間俊介
原作:Chinese Drama by Linmon Pictures - Nothing But Thirty
脚本:北川亜矢子
音楽:小山絵里奈
主題歌:ふみの「東京」(NO LABEL ARTISTS / UNIVERSAL MUSIC)
プロデューサー:鹿内植、森谷雄、森本友里恵
協力プロデューサー:田淵麻子
演出:筧昌也、宮木正悟、高杉考宏
制作プロダクション:アットムービー
制作著作:フジテレビジョン
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/middle30/
公式X(旧Twitter):https://x.com/middle30_fujitv























