森七菜、“何にでも染まれる”俳優を目指して 「こだわりがないことが、こだわり」

森七菜が目指す“何にでも染まれる”俳優

 現在公開中の映画『藁にもすがる獣たち』で、金至上主義の謎めいた“夜職悪女”「し〜な」というこれまでに経験のない役柄に挑んだ森七菜。映画『炎上』での衝撃的な好演も記憶に新しく、2026年の今、俳優として新たなステージへと歩みを進めている。そんな彼女に、本作での予測不能な役作りの裏側や、共演者とのエピソード、そしてフラットな俳優論から等身大のプライベートまで、たっぷりと語ってもらった。

“スタンプラリー感覚”で楽しむ予測不能な悪女役

ーー今作のし〜なは、これまでのイメージを大きく覆すような突き抜けた悪女役でした。最近は驚かされるような役柄が続いていますが、周囲からの反響はいかがですか?

森七菜(以下、森):出演の幅を広げようと意識しているわけではなく、いただいたオファーにその都度向き合っているだけなのですが、最近そう言っていただける機会が増えている実感はあります。「ラッキー……なのか?」とは思いつつ、自分の中ではそうした意識はなかったので、逆にその反応に対して意外性があってビックリしました。

ーーし〜なはこれまでにない悪女役ということで難易度も高かったのではないかと想像しますが、役作りにはどのようにアプローチされたのでしょうか?

森:今回は逆に、用意された着ぐるみを着て現場に行くような感覚に近くて、キャラクターを作りやすかった作品かもしれないです。“掴めない女性像”というヒントから、私にできることを拾い集めていった結果がし〜なになりました。

ーー銃を持ったり、人を殴ったりする過激なシーンに抵抗感はありませんでしたか?

森:ないです。それをやらなきゃいけない仕事って不思議な人生だなと思いつつ、こういう機会もなかなかないので楽しみながら演じさせていただきました。私の中で「海が舞台の役をやったことがある」「公務員はやったことがない」みたいに、今までやってきた役柄の“スタンプラリー”みたいな感覚があるんです。今回の作品だけでもかなり“悪ジャンル”のスタンプが一気に集まって埋まったような達成感があります。

ーー悪ジャンルのスタンプ、見事に埋まりましたね(笑)。実際の撮影現場の雰囲気や、城定秀夫監督の演出はいかがでしたか?

森:事前に皆さんでアクションや動きの打ち合わせがしっかりと組まれていたので、そこに私が参加して混ざっていくような形でした。撮影の時期が真夏だったのですが、真っ黒な服を着て太陽光を集めてしまうような衣装で、森の中の撮影では扇風機が手放せなかったです。とにかく暑かったのが印象的です(笑)。

ーー共演者の方々との印象的なエピソードはありますか?

森:MEGUMIさんには本当に優しくしていただきました。真夏ということもあり日焼けで悩んでいたときに、「美容の大先生」であるMEGUMIさんに相談したら「これとこれがいいよ」と教えてくださって。しかも次の日に、ご自身のブランドのスキンケア商品を持ってきてくださったんです。「これでちょっとはよくなるかも」ってさらっと言われて、「カッコいい!」となりました(笑)。

ーー主演の鈴鹿央士さんはいかがでしたか?

森:鈴鹿さんとは少ししかご一緒していないのですが、すっごく“ふんわり王子”みたいな方で(笑)。この超絶ノンストップな物語に巻き込まれていく役柄なんですが、ご本人が本当に穏やかでマイペースな良い方で、私が銃を突きつけるシーンでは「壊れちゃわないかな……」と不安になるくらいでした。「すみません!」と思いながら演じていました。

ーーマイペースな森さんとも波長が合いそうですね(笑)。

森:合うといいなと(笑)。次はもっとちゃんとご一緒してみたいです。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる