安達祐実、研ナオコらが“別人級”の変貌 『ダウンタイム』で姿を変えた整形患者たち

人生の終わりまでに後悔しない選択をしよう。
そんな自己啓発的なメッセージは、世の中に腐るほど溢れている。一方で、欲望のまま突き進めば、どこかで代償を払うことになるのではないだろうか。そんな問いを改めて突きつけてくるのが、Netflixで配信中のドラマ『ダウンタイム』だ。
本作は、美容整形を受ける人々と、それを施す医師たちの姿を描いたヒューマンドラマである。SNSでは「整形後の激変ぶり」や、リアリティのある特殊メイクが話題を呼んでいる。

とくにビフォーアフターの激変ぶりに目を奪われたのが、末期がんで余命わずかな75歳の坂下ゆり子(研ナオコ)だった。初登場時の彼女は、枝のように細い手足、うつろな瞳、深い皺が刻まれた顔立ちで、立っていることすら困難なほど弱々しい。それでも「全身を整形したい」と形成外科医・文(松岡茉優)に懇願する。
文は「命が最優先」と手術を止めようとするが、人気クリニックの後継者であるカリスマ美容外科医・凛(仲里依紗)は「余命いくばくもない人が、最後にきれいになりたいって願っているの。美容外科医がそれをどうして断れるの?」と突き放す。ゆり子の「美しくありたい」という願いが、残された人生の生きがいそのものだと理解していたからだ。
整形後のゆり子は、やや幅広の二重まぶたに、頬にはダウンタイム特有のひきつりが残っていた。それでも、発光するような肌と誇らしげな笑顔は、まるで光をまとったかのように美しい。施術後のその穏やかな笑みには、長い人生で積み重ねてきた痛みや諦め、そして最後に「人はどんな状態になっても、自分を諦めたくない」という切実な願いが滲んでいる。気づけば、彼女のわずかな余生がどうか穏やかで、幸せに満ちたものでありますようにと祈らずにはいられなかった。
第1話に登場する声優志望の田中善子(天野はな)も、整形によって自信を取り戻していく女性のひとりだ。一重まぶたで自信が持てず、どこか影のある雰囲気だった彼女は、整形後に二重となり、表情がぱっと明るくなる。目が大きくなったとはいえ、面影はそのままで、別人級に変わったわけではない。それでも、心が軽くなった瞬間の表情は、まるで別人のように輝いて見えた。

一方で、整形によって自分を見失っていく患者もいた。依存症のキャバ嬢・板井佐緒里(安達祐実)がそのひとりだ。彼女は整形を重ねすぎたせいか、人と話しているときも顔の上半分がほとんど動かない。ブツブツとした毛穴の開いた肌は、身近なケアを放棄してしまうほど自分を見失っている証のようにも映る。
医師が整形について説明する際にも、まるで自分の方が詳しいと言わんばかりに言い返し、ときには「今のバランスの方が狂っているんで」と強気に返す。その姿は、見ていて胸が痛むほどだった。しかし、ふとした瞬間にのぞく寂しげでうつろな瞳を見るたび、自分の居場所を求めて彷徨うその姿が、かつて彼女が演じた『家なき子』(日本テレビ系)の相沢すずを彷彿させた。




















