『白の花実』振付家・寺杣彩のコメント到着 湖でのダンス特別授業を捉えた本編映像も

『白の花実』振付家・寺杣彩のコメント到着

 公開中の坂本悠花里監督作『白の花実』でダンスの振付を監修し、本編でダンスの特別講師として出演している寺杣彩のコメントと本編映像が公開された。

 本作は、『21世紀の女の子』の一篇『reborn』を手がけ、中編『レイのために』や短編『木が呼んでいる』などで国内の数々の映画祭で受賞してきた坂本の初長編監督作。周囲に馴染めず転校を繰り返してきた主人公・杏菜が、転校先の全寮制女子校で出会った、美しく完璧なルームメイト・莉花の突然の死をきっかけに、残された“日記”と、莉花の“魂”に静かに侵食され、心を揺るがせていく姿を描いたファンタジーだ。

 本作で描かれる少女たちの心の揺らぎは、役者のセリフや表情のみでなく、ときには“踊り”でも表現されている。そのダンスの振付を監修し、本編でダンスの特別講師として出演しているのが寺杣だ。

 本作の舞台となる聖女学校では、年に1度、3年生によるダンスイベントが行われている。学校にとって重要な伝統行事であるため、主人公・杏菜(美絽)たち2年生も早い段階からダンスの練習を始める必要がある。突然命を絶ってしまう莉花(蒼戸虹子)は、クラスの誰よりもダンスの練習に打ち込み、ダンスを大切にしていた。ダンスの振付を担当したのは、ダンサー/振付師の寺杣。栞役の池端杏慈は、「寺杣さんの“人間の五感を使って感じられるものすべてを表現してみてください”という言葉が、その後の演技にもつながったと思います」と振り返る。

 キャストのみならず、坂本監督も自ら参加したという半年間のダンスレッスンの内容について寺杣は、「メインキャスト3名のうち2名がダンス未経験者だったということもあり、まず体の仕組みを改めて知るところからスタートしました。あらゆる関節や部位を動かしたり触ったりして、体の細部まで意識出来るようになろうと話をしました。毎回ストレッチでほぐした後に、あらゆる体あそびを実践して、“恥ずかしさ”のようなものを取り除いていく作業をしました」と明かす。

 レッスンでは、言葉で与えられたイメージを瞬時に身体表現へ落とし込むトレーニングが行われた。「粘土の中に入る」「狭い隙間を通り抜ける」「床がこんにゃくになる」「蜘蛛の巣が全身に絡まる」といったお題をもとに、感覚や身体の状態を次々と変化させていく。また、二人一組で行うワークでは、目を閉じて相手の気配を感じ取ったり、声色を変えながら見えないボールをパスしたりと、声と動きを連動させる練習なども行われたという。

 ダンスレッスンで大切にしていたことについて寺杣は、「とにかくリラックスした状態でレッスンを受けてもらいたかったので、たくさん話をしました。好きな映画や音楽、学校での出来事、周りで流行っていることなどを、レッスン前やストレッチをしながら話していくと、自然と笑顔が出てくるので穏やかな空気の中ワークを進められました」とコメント。

 準備期間中には、ピナ・バウシュの『春の祭典』を日本で観劇する機会があり、坂本監督と寺杣がそれぞれ鑑賞。その後、本作でこだわりたいポイントについて改めてすり合わせを行い、作品の強度をさらに高めていったという。また、踊ることに対しての姿勢については、「基本的には、まず各シーンのイメージに合う振付を考えた上で、 それぞれの個性をのせていく作業をしました」と語っている。

 杏菜を演じた美絽は、「私はダンスが初めてでしたし、杏菜として踊るだけでなく、莉花が杏菜の中に入って踊るシーンでは、踊り方が“莉花っぽく”なる必要があり、杏菜でありながら莉花として踊る、その切り替えがとても難しかったです」とコメントを寄せている。

映画『白の花実』湖のダンス+予告

 あわせて、ある日ダンスの特別講師 (寺杣彩)が生徒たちに、湖畔でダンスの授業をするワンシーンが公開。「ここにある自然のものを一つ取り入れて、踊りをつくってみてください。どこをステージにしても大丈夫ですよ」と生徒に投げかけると、生徒たちは二人一組を作り、自然の中へと入っていき探し始める。このシーンは、ダンスを通じて杏菜(美絽)と栞(池端杏慈)の距離がグッと近づくシーンとなっている。また、思わず目を惹くピンクタイツと白ニットの生徒たちの衣装も確認できる。

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少女は死と対話する 感覚的な鋭さが光る『白の花実』の不思議で幽玄な趣に取り憑かれる

坂本悠花里監督の『白の花実』は、“死の向こう側”に触れるという独自のアプローチで、このジャンルに新たな息吹を吹き込む。また、監督…

■公開情報
『白の花実』
全国公開中
出演:美絽、池端杏慈、蒼戸虹子、河井青葉、岩瀬亮、山村崇子、永野宗典、田中佐季、伊藤歩、吉原光夫 、門脇麦
監督・脚本・編集:坂本悠花里
プロデューサー:山本晃久
製作・配給:ビターズ・エンド
制作プロダクション:キアロスクロ
英題: White Flowers and Fruits
2025年/日本/カラー/DCP/5.1ch/ビスタ/110分
©2025 BITTERS END/CHIAROSCURO
公式サイト:https://www.bitters.co.jp/kajitsu/
公式X(旧Twitter):https://x.com/shirono_kajitsu

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