『白の花実』Sisterとのコラボトートバッグ販売決定 黒沢清ら著名人の応援コメントも

12月26日に全国公開される坂本悠花里監督作『白の花実』のオリジナルコラボトートバッグの発売が決定。あわせて著名人コメントとお祝いイラストが到着した。
本作は、『21世紀の女の子』の一篇『reborn』を手がけ、中編『レイのために』や短編『木が呼んでいる』などで国内の数々の映画祭で受賞してきた坂本の初長編監督作。周囲に馴染めず転校を繰り返してきた主人公・杏菜が、転校先の全寮制女子校で出会った、美しく完璧なルームメイト・莉花の突然の死をきっかけに、残された“日記”と、莉花の“魂”に静かに侵食され、心を揺るがせていく姿を描いたファンタジーだ。
本作とのコラボレーションが実現したのは、レディースアパレルをメインとするセレクトブティック・Sister。デザインは、PerfumeやTod’sといった、様々なアーティストやブランドアートワークを制作するコラージュアーティストのM!DOR!が手がけた。トートバッグの表面には舞台となる寄宿学校の部屋を背景に、制服を着た少女の姿が。その手には本作のキーアイテムである日記と白い花があるほか、鬼火のような魂が描かれおり、本作のファントム・ファンタジーの世界が存分に表現されている。さらに裏面には、英題である「White Flowers and Fruits」のロゴがあしらわれ、作品の世界観をそのままに日常使いしやすいデザインに仕上がった。サイズは35cm×40cmでA4サイズの書類や13〜14インチのPCが入る大きさ。さらには持ち手が56cmあり、上着を着ても肩にかけやすくなっている。
本商品は数量限定となっており、12月15日からビターズ・エンドの公式通販で特別先行予約の実施される。また、映画公開日の12月26日からは一部劇場、Sisterサイトにて発売される予定だ。
あわせて、映画監督の黒沢清や、坂本悠監督が影響を受けたアメリカの小説家・フランチェスカ・リア・ブロックの訳を手がけてきた翻訳家の金原瑞人ら、各界の総勢11名からのコメントとお祝いイラストが到着。榎本マリコによる描き下ろしイラストでは、制服姿で髪を編み下ろした杏菜の後ろ姿が描かれている。
コメント
黒沢清(映画監督)
バレエ学校の寄宿舎で起こる怪異と言えばあの有名な…!
よくぞこの分野に挑んだとまず感銘を受けた。
そしていつの間にか、あの世を見つめるかのような主人公のまなざしに吸い込まれていた。
金原瑞人(翻訳家)
「ほんと、若い頃って、こういう映画を撮りたくなるよね!」という言葉は、ある意味、最高の讃辞です。20年後、30年後に監督本人が観直したとき、いままでに撮った映画のなかでこれがベストかもと思ってしまいそうな映画だと思いました。
(フランチェスカ・リア・ブロックが観たら、きっと自分の30代の作品を思い出すでしょうね)
筒井武文(映画監督)
何と繊細で、独創的な世界の造形であることか。坂本悠花里の長篇デビュー作『白の花実』は、見えることと存 在することの境界で揺れ動く。学院と家庭でのそれぞれ三人の中心たる少女の消滅により、危うい均衡が崩れる。 鍵は、彼女が踊り始める直前の奇妙なフレームでの仕草の反復にある。意識でコントロールできない身体が暴走 するダンス場面の凄絶さには驚嘆させられる。
小林エリカ(作家、アーティスト)
少女たちのカルチャーやそこにある痛みが細部にまでこめられていて、これをいまの日本で見れるのが嬉しい。
樋口毅宏(小説家)
まるでツルゲーネフの『初恋』のように、絶望から祈りを捧げる少女たち。『尼僧ヨアンナ』を彷彿とさせる抑圧的な空間で、彼女たちが内に秘めた暴力性に抗うほど、美しさは静かに激しく増していく。
作品そのものが刹那の生命力に満ちている。
石田真澄(写真家)
整頓された学校と混沌とした友人との関係性。その対比に引き込まれる。
主演3人の演技をもっとみてみたいなと、素直に感じた。
松岡一哲(写真家)
無垢の気高さと、シャープな青さの境界線、その界隈に潜む光を感じました。
闇の奥で微かに光っている、言い換えれば希望とも言える何かを。
三者三様、堂々と表現し、清々しく、美しい。
嶽本野ばら(作家『下妻物語』)
果実の中で種子が抱いているのは世界への希望か恐れか?
何にでも染まる筈の白が一点の汚れも拒む時、称賛は非難に変わる。
少女は誠実と残酷の二律背反に折り合いをつけない。
だから彼女達の命は花となり揺れる。
児玉美月(映画文筆家)
死にたがりの季節を生きようとする少女たち。
少女たちだけが死者と生者が対等であるようにと願う。
大人には決して触れられない魂の深いところで繋がり合う彼女たちの姿が美しい。
伊藤さとり(映画評論家・映画パーソナリティ)
新たな才能の登場。
衣装から美術まですべてのショットに見惚れる映像世界。
そこで描かれるのは、少女から大人になる年頃の繊細なまでの感情。
最小限の説明で漂わせるミステリアスな構成が、観客の脳を刺激する。
坂本悠花里監督の研ぎ澄まされた感性から生まれたラビリンスに
誰もが魅了され、しばらくその世界から抜けられないだろう。
後藤健児(映画ライター)
『白の花実』は、ゴーストストーリーの意匠をまといながら、文字、台詞、踊り、音、瞳が映す空間の色調など、あらゆる映画言語を駆使して連帯のプロセスを描き、試練を経た少女のスピリットが育まれる旅路を優しく見つめた成長譚である。
■商品詳細
Sister×映画『白の花実』
先行申し込み期間:12月15日(月)18:00~12月21日(日)24:00まで
※予定枚数に達し次第終了
※発送時期は年内を予定。ただし発送状況によっては年明けとなる可能性もあり
映画公開日の12月26日(金)からは一部劇場、Sister サイトにて発売予定
サイズ : 35cm x 40cm(持ち手:56cm)
価格:4,400円(税込)
素材: ポリエステル 100%(持ち手: コットン 100%)
ビターズ・エンド公式通販サイト:https://bitters.stores.jp/
Sister公式サイト:https://sister-tokyo.com/product-category/designers/white_flowers_and_fruits/
〈販売劇場一覧〉
・新宿武蔵野館
・ヒューマントラストシネマ渋谷
・伏見ミリオン座
・テアトル梅田
・アップリンク京都
・シネ・リーブル神戸
・札幌シアターキノ
■公開情報
『白の花実』
12月26日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
出演:美絽、池端杏慈、蒼戸虹子、河井青葉、岩瀬亮、山村崇子、永野宗典、田中佐季、伊藤歩、吉原光夫 、門脇麦
監督・脚本・編集:坂本悠花里
プロデューサー:山本晃久
製作・配給:ビターズ・エンド
制作プロダクション:キアロスクロ
英題: White Flowers and Fruits
2025年/日本/カラー/DCP/5.1ch/ビスタ/110分
©2025 BITTERS END/CHIAROSCURO
公式サイト:https://www.bitters.co.jp/kajitsu/
公式X(旧Twitter):https://x.com/shirono_kajitsu
























