『べらぼう』森下佳子の予想を超えた橋本愛 「あの眼鏡が似合ってしまう人がいるなんて」

『べらぼう』最終回・森下佳子インタビュー

『べらぼう』最終回に込めた“笑い”

――本作では、蔦重がクリエイターたちに「これが見たい」と発注する姿が描かれます。森下さんご自身も脚本家として「発注される側」でありつつ、同時に物語を作る上ではキャラクターたちに動いてもらう「発注する側」でもありますよね。蔦重に共感する部分はありましたか?

森下:私はどちらかと言えば「発注される側」の時間が長いですが、蔦重の「俺はこれが見たいんだ」という姿勢にはすごく動かされます。物書きでも絵描きでも、クリエイターって、常に万全の自信を持ってやっているわけじゃないと思うんです。そんな時に、発注する側から「これが見たい!」「あなたがいいんだ!」と強く言ってもらえると、ものすごく安心するし、背中を押される。それは私自身の実体験としても感じていることですね。

――あの蔦重の熱意が、数々の傑作を生んだのだと改めて感じます。あらためて最終回にはどんな思いを込めたのでしょうか?

森下:最終回まで観て、笑って終われたらいいな、と今年は思っています。宿屋飯盛(又吉直樹)さんが書き残した、蔦重の臨終の様子に向かって走りました。その記録がすごく面白くて。「俺は今日の昼に死ぬ」と予言して、店の引き継ぎや挨拶を全部済ませて正午を迎えたら、お迎えが来なかったという(笑)。で、照れくさそうに笑った、というようなことが書いてあるんです。「ほんまかいな」と思うような話ですが、この人らしい死に様だなと思って、そこを描くことに決めました。蔦重が願った「笑い」が今を生きる方々に少しでも届いたらうれしいです。

■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK

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