『フェイクマミー』第7話、育児問題に一石を投じる回に “薫”波瑠ד竜馬”向井康二も進展

『フェイクマミー』育児問題に一石投じる7話

 薫(波瑠)と茉海恵(川栄李奈)がそれぞれの持ち場で戦った『フェイクマミー』(TBS系)第7話。

 学校に届いた「1年1組には偽りの母親がいる」という怪文書について保護者の間で疑惑が広がる一方、薫はさゆり(田中みな実)の急な態度の変化が気になっていた。結局、怪文書の犯人も目的も分からないまま、薫たちは1年生恒例のサマーキャンプへ。そこで事件が起きる。

 玲香(野呂佳代)からキャンプでの行動がジーニアス留学制度の選考にも影響すると念を押された娘・璃子(戸叶杏)。各チェックポイントを回るウォークラリーでリーダーシップを発揮しようとするあまり、独断専行に走った結果、チームの仲間とはぐれて行方が分からなくなってしまったのだ。楽しいキャンプから一転、物々しい雰囲気が漂うなか、薫の知識と経験が生かされる。

 薫は璃子の身長から歩幅と失踪した時間から進んだおおよその距離を導き出し、捜索範囲を決定。さらには二次遭難を避けるためにチームで捜索するよう指示する。そんな薫の正しいリーダーシップのおかげで璃子は無事に発見された。

 その夜、玲香が保護者たちに意外な真実を明かす。怪文書が示す「偽りの母親」は薫ではなく、玲香のことだった。夫が文部科学大臣で、自身も教育系インフルエンサーとして活躍する玲香は嫉妬の対象になりやすいのだろう。結婚前は出版社で働くキャリアウーマンだったが、体裁を気にする夫の指示で家庭に入った玲香は、行き場を失った情熱を娘の教育にぶつけていた。怪文書は、その些細な綻びに目をつけた何者かによる嫌がらせだったのだ。ともに「三羽烏」と呼ばれる他の2人も玲香につられるように、母親になるにあたって手放した“かつての自分”への未練を口にする。

 彼女たちとは対照的に、子供が産まれてからも必死に仕事にしがみついてきたのが、キャンプの前に薫が再会を果たした元同僚の由実(筧美和子)だ。優秀社員賞を獲った薫を差し置いて、時短勤務でありながら管理職に昇進した由実。だが、会社は外部から見た企業イメージのことしか考えておらず、子育て中の彼女に対するフォロー体制をろくに整えていなかった。それでも与えられたチャンスを無駄にするまいと仕事に打ち込んだ結果、由実は家庭崩壊寸前まで追い込まれていた。

 今年4月期に放送され、多くの女性から共感を呼んだ『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』(TBS系)でもリアリティをもって描かれていたように、(選択的・非選択的にかかわらず)専業主婦もワーキングマザーもそれぞれの苦悩を抱えている。子供を産むという選択自体に後悔はない。ただ、ほとんどの男性が子持ちになっても今まで通り仕事を続けられるのに対し、女性は家庭に入るか、時短勤務で仕事を続けるかの二択を迫られることが多い。たとえフルタイムで働くことを選んだとしても、夫と家事も子育てもきっちり分担できていればいいが、そうでない場合は「結局、保育園からの急な呼び出しに対応するのは母親ばかりで仕事もままらない」なんてことにもなりかねない。

 一方、専業主婦は専業主婦で、『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系)のヒロイン・あん(仲間由紀恵)のように、自分の人生が子供のものになったような虚しさを抱えている人も大勢いる。由実が何気なくこぼした「私が2人いたらいいのに」という台詞に共感する女性はきっと多いだろう。

 それを「母親業のアウトソーシング」という形で実現したのが、薫と茉海恵だ。キャンプの日、茉海恵は自身の会社RAINBOWLABの上場審査に挑んでいた。2度にわたる炎上騒ぎで信頼を損ね、追加審査が課せられるも、茉海恵の「毎日忙しい人にこそ、美味しくて健康を支えられるものを届けたい」という主力商品の「虹汁」に込めた想いが審査員の心にも届く。薫がもう1人の母親としていろは(池村碧彩)を守ってくれているという安心のもと、茉海恵が仕事に全神経を向けた結果、会社の上場が決まった。同じように、母親が2人いれば、成し遂げられたことが今までもたくさんあったのではないだろうか。

 「嘘から出た実って言葉もあります。今は嘘でもいずれ本当になることがあるかもしれない。誰かのためについた嘘なら、もしかしたら」という竜馬(向井康二)の台詞は、きっと脚本家およびこのドラマに携わる全員の願いだろう。フィクションで社会を変えていきたいという気概をひしひしと感じた。一方で、薫と茉海恵が現行のルールに反していることは変わらない。独自の調査で薫がいろはのニセママであることを突き止めたさゆりから、「嘘つき」と罵られた薫。キャンプでの一件で三羽烏からは信頼を得たが、もし真実を知られたら同じように軽蔑される可能性もある。今の薫と茉海恵は落ちたら一巻の終わりの綱渡り状態だ。

 彼女たちの時代に対して“早すぎた“計画の結末にプラスして、気になるのは2組の恋の行方。薫と竜馬は顔を合わせるたびに心臓が跳ね上がっているのが伝わってくるほど、すでにお互いを意識しているようだ。かたや茉海恵も智也(中村蒼)のおかげで初心に戻ることができ、恋心を募らせていくが、直後に慎吾(笠松将)から牽制された智也は茉海恵と距離を置き始める。そんな中、茉海恵に届いたのはいろはと慎吾が血縁上の親子であることを証明するDNA鑑定書。茉海恵の会社が上場したのを機に慎吾が本格的に動き出し、次回は大波乱となりそうだ。

『フェイクマミー』の画像

金曜ドラマ『フェイクマミー』

「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」第1回大賞作をドラマ化。正反対の人生を歩んできた2人の女性が、子どもの未来のために“母親のなりすまし”という禁断の契約を結ぶ。

■放送情報
金曜ドラマ『フェイクマミー』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:波瑠、川栄李奈、向井康二(Snow Man)、中村蒼、野呂佳代、池村碧彩、橋本マナミ、中田クルミ、 津田篤宏(ダイアン)、筒井真理子、利重剛、若林時英、宮尾俊太郎、朝井大智、筧美和子、浅川梨奈、笠松将、田中みな実
脚本:園村三
演出:ジョンウンヒ、嶋田広野、宮﨑萌加
主題歌:ちゃんみな「i love you」(NO LABEL MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
プロデュース:韓哲、中西真央、唯野友歩
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/fakemommy_tbs/
公式X(旧Twitter):@fake_mommy_tbs
公式Instagram:fake_mommy_tbs
公式TikTok:@fake_mommy_tbs

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「リキャップ」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる