円井わん、『ばけばけ』で発揮するバイプレイヤー力 髙石あかりの“素顔”を引き出す存在に

放送中の朝ドラ『ばけばけ』(NHK総合)が、ようやく恨めしい状況から抜け出し、大きく前へと進み出した。そう、本作のヒロイン・松野トキ(髙石あかり)が、運命の相手であるレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)と出会ったのだ。周囲には個性豊かなキャラクターたちが集まり、このにぎやかな展開をさらに盛り上げる。そのような中でずっとトキと一緒にいるのが、野津サワ。彼女がとてもいい味を出している。演じているのは円井わんである。
本作は、小泉八雲とその妻のセツをモデルにした物語を描いていくもの。『雪女』や『耳なし芳一』といった誰もが知る怪奇譚がどのようにして生まれたのか。そしてそれらがどう広がり、語り継がれることになったのか。私たちは本作のこの夫婦の関係をとおして知っていくことになるわけだ。そしてついに、第5週「ワタシ、ヘブン。マツエ、モ、ヘブン。」でふたりがご対面。『ばけばけ』の物語が本格化していくこととなる。

そんな本作で円井が演じるサワは、トキの幼なじみである。元下級武士の娘として貧しい家に生まれたことから、安定した生活を手に入れるため教師を志している。育った境遇ゆえか、現実的で、トキと比べるとドライな性格だ。しかし心根は明るいようで、人としての大きな器の持ち主でもある。
本作の公式ガイドブックである「NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 ばけばけ Part1」にて円井は、「誰もが共感できる部分を持った子で、風変わりなトキのことも真正面から受け止める器の大きさがあります」と、自身の演じるサワのキャラクターを分析したうえで、「達観している人物なので松野家のご両親とおじじ様のことは、しかたない人たちだなぁと思っていそう(笑)。それでも彼らを慕っているのは、幸せってお金や地位で決まるものではないと感じているからではないでしょうか」と述べている。





















