『良いこと悪いこと』“高木”間宮祥太朗ד小山”森本慎太郎の友情 鍵となる法則の整合性

突然日本に戻ってきた“ターボー”こと小山(森本慎太郎)に再会したことで、小学生時代に仲間内で歌っていた「森のくまさん」の替え歌を思い出し、そこから一連の事件の法則――すなわち狙われる順番――を発見した高木(間宮祥太朗)。その法則に従うように、“貧ちゃん”こと武田(水川かたまり)、“カンタロー”こと桜井(工藤阿須加)に続いてターゲットとなった“ニコちゃん”こと笑美(松井玲奈)が命を落とす。そして次は、小山の番だ。
10月25日に放送された『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)は第3話。園子(新木優子)は、新規事業発表のためと都合よく帰国した小山に疑いの目を向け、親友だった高木に彼と接触するよう伝える。しかし高木は、小学校の卒業間際に小山と喧嘩をし、絶交していたことをいまだに引きずっていた。対して小山は、自分たちがかつていじめていた園子の復讐であると考えており、園子を信じている高木と軽い口論に。そんななか、入院中の桜井が目を覚まし、会いに行く高木。一方で園子は、記者としての権限を使って小山に取材を申し出る。

まずもって、今回のエピソードから本格的に物語に加わってきた小山がいきなりドロップアウトするようなことにならなくて一安心である。宇宙飛行士になるという夢を絵に描き、それをタイムカプセルに収めていた小山。これまでの武田、桜井、笑美が、絵の内容に見立てて狙われていたなかで、小山はVRで宇宙を体験できるという新規事業の発表を行うとする。「宇宙で殺されちゃうってわけだ」と笑いながら、自らフラグを立てに行くスタイルなわけだ。

それは小山自身の幼少期からの夢であり、同時に高木ら友人たちと交わした約束を果たすためでもある。もっぱら今回のエピソードは、高木と小山、一度は離ればなれになった親友同士の友情の復活の物語に徹している。進学を考えて塾に通い始めたことで友情にヒビが入ったこと。友情の証としてそれぞれ大事にしていた“遊戯王カード”。いかにも当時の小学生らしい。それでも当然のように、よりによって囲み取材という大勢が見守る前で命を狙われた小山だが、高木の瞬時の判断で事なきを得る。落下してきたガラスの破片がきらきらと輝くことで、宇宙の星に見立てられていたのである。

ここでふと気になるのは、冒頭で述べた“法則”の整合性である。確かに法則通り順調に狙われているものの、武田は自宅のマンションから転落死したが、桜井は火災に巻き込まれて意識不明の重体(今回無事に目を覚ましたが)。それでも見えざる犯人は、桜井にとどめを刺すことを選ばずに笑美を狙った。小山が間一髪で難を逃れたことで、次はおそらく“ちょんまげ”こと羽立(森優作)の番となる。まるで『ファイナル・デスティネーション』の“死の運命”のように、桜井と小山は後回しにされて今後再び狙われることになるのか。それともこれで終わりなのか。そもそもこの一連が“死”という結果を求めたものでないとすれば、見え方自体が変わってくる。
ガクカワサキが脚本を手がけるノンストップ考察ミステリー。小学校の同窓会で、連続不審死が発生。同級生全員が容疑者となる中、犯人を巡る探り合いが始まる。
■放送情報
『良いこと悪いこと』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00~放送
出演:間宮祥太朗、新木優子、森本慎太郎(SixTONES)、深川麻衣、戸塚純貴、剛力彩芽、木村昴、藤間爽子、工藤阿須加、松井玲奈、稲葉友、森優作、水川かたまり(空気階段)ほか
脚本:ガクカワサキ
演出:狩山俊輔、滝本憲吾、長野晋也
プロデューサー:鈴木将大、妙円園洋輝
チーフプロデューサー:道坂忠久
音楽:Jun Futamata
制作協力:ダブ
©日本テレビ
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