イタリアンホラー『笑む窓のある家』約半世紀を経て11月に日本初公開 予告編&ポスターも

1976年に公開されたイタリアンホラー『笑む窓のある家』の4K修復版が、11月21日よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開されることが決定した。
本作は、ある絵画修復師が、狂死した画家の遺したフレスコ画に秘められた恐るべき謎に迫る異色ホラー。心理的な恐怖を静かに積み重ねながら、不安と焦燥感をかきたてるシュールでアヴァンギャルドなイメージを交え、狂気と妄執の深淵へと引きずり込んでいく。
初公開時は注目されることもなく、日本では未公開、欧米でも知る人ぞ知る作品だったが今世紀に入ってから再評価されるように。7月にカナダ・モントリオールで開催された第29回ファンタジア国際映画祭では修復版がプレミア上映された。そんな作品がついに日本で初公開される。
『いつか見た風景』『ボローニャの夕暮れ』などの文芸作品で知られ、サスペンスやホラーも手がけてきたプピ・アヴァティが監督を務め、『悲しみの青春』などのリノ・カポリッキオが主演を務めた。さらに本作に出演後、脚本家に転身し、『チネチッタで会いましょう』などを執筆しているフランチェスカ・マルチャーノも出演している。
北イタリアの田舎町。絵画修復師のステファノ(リノ・カポリッキオ)は、教会内のフレスコ画の修復にやってきた。「聖セバスティアヌスの殉教」を模した不気味な画は、“死に際を描く画家”と称され、20年前に狂死したブオノ・レニャーニが描いたものだった。ステファノの友人アントニオは、町では禁忌とされているレニャーニとフレスコ画の関係を秘かに調査していたが、何者かによって殺害されてしまう。全ての謎を解くカギは、生前アントニオが口にした“笑む窓のある家”に秘められていた。
あわせて公開された日本オリジナルの予告編は、絵画修復師ステファノが教会にやってくる物語冒頭に始まり、呪われた画家レニャーニが描いた不気味な絵の数々、脅迫電話、転落死、廃屋に描かれた赤い唇が映し出される。さらに、宙づり女性の拷問死体、掘り起こされる人骨、絶叫する男の裸体を切り裂くナイフなどのショッキングな映像が連続する。そして「遂に封印を解かれた伝説のサイコ・ホラー、日本初公開」というコピーのバックには老婆の怪しい笑い声が響き渡り、最後は、ポスターにも使われている“笑む窓のある家”のシンボリックな場面で締めくくられている。
■公開情報
『笑む窓のある家 4K修復版』
11月21日(金)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
出演:リノ・カポリッキオ、フランチェスカ・マルチャーノ
監督・脚本:プピ・アヴァティ
音楽:アマデオ・トンマーゾ
提供:是空、TCエンタテインメント
配給:インターフィルム
1976年/イタリア/カラー/イタリア語・モノラル/アメリカン・ヴィスタ/DCP/111分/日本語字幕:ネルソン聡子
©1976 SND (M6 Group) and ACEK SRL






































