『明日はもっと、いい日になる』“向日葵”生田絵梨花が見せた無償の愛 蔵田が陰の功労者に

『明日はもっと、いい日になる』無償の愛

 だが、そのことを知った葉月は激昂。「ヒマちゃん(向日葵)にケアされるより彼といる方が幸せだから」と捨て台詞を吐き、向日葵のもとから離れてしまう。もちろん、葉月が言ったことは本心ではない。養育義務は果たしているが、放任主義という名の下で自分に一切の関心を寄せない両親。彼氏だって自分が親から渡されているお金が目当てで、本当は愛されていないことに葉月は気づいていた。

 それでも、常に不安と孤独を抱える葉月は家族や恋人のように名前がついた“確固たる関係”に縋ってしまうのだろう。向日葵のことは信頼しているが、どこかで「仕事だから優しくしてくれている」という思いが拭えないのではないだろうか。

 そんな葉月に翼は「5年間、毎週会ってたんでしょ?それってすごいことだよ」と語りかける。仕事が終わってからのわずかな時間だとしても5年間毎週。しかも、無給で向日葵は葉月との約束を守り続けてきた。その原動力は、一つしかない。

「生きてさえいてくれれば、何だっていいよ。葉月ちゃんが決めた道なら、どんな生き方でも私は受け入れる。でも、もし苦しくなったらいつでも頼って。ずっとそばにいるから」

 それを無償の愛と言わずして、なんと呼ぶのだろう。葉月の顔をまっすぐ見つめる向日葵の力強い言葉に滲む、深い、深い愛情に思わず目頭が熱くなった。向日葵と葉月は親子でも姉妹でも恋人でもなく、友達ともちょっと違う。でも、たとえ名前がつけられない関係だったとしても、絆は生まれるのだと楽しそうに食卓を囲む2人の姿に教えてもらった。

 また今回、陰の功労者となったのが蔵田(林遣都)だ。翼から敦が働くお店を聞き出し、大胆にも単身で乗り込んだ蔵田はそこで煽りスキルを発動。葉月を金ヅルにする敦に「最低男だ。子どもに寄生して終わってますね!」と笑顔で暴言を吐きまくるシーンには胸がスカッとした。そのせいで殴られてしまった蔵田だが、すべては向日葵のため。以前から2人には只ならぬ雰囲気を感じていたが、やはりもともと恋人同士だったようだ。蔵田から別れを告げる形で別れたものの、向日葵の方はまだ一途に思っているように見える。蔵田が向日葵を放っておけず、今までの彼からは考えられない行動に出たのも未練がある証拠なのかもしれない。

 そんな2人の関係も気になるところだが、目下の関心事といえば、翼が気にかける叶夢(千葉惣二朗)と奏夢(小時田咲空)の行く末だ。2人の母親・夢乃(尾碕真花)から「私たちが保護しなければ奏夢くんの命は危なかった」という発言に精神的苦痛を受けたとして、慰謝料を請求された翼。到底納得のいく主張ではなかったが、子どもたちの一時保護が解除されないように謝罪した途端に、夢乃が態度を軟化させる。素直に児相のプログラムに従う夢乃は心から自分の行いを省みて、子どもたちに向き合おうとしているのか。恋人と思わしき相手に笑顔で電話をかける姿が不穏な空気を残した。

『明日はもっと、いい日になる』の画像

明日はもっと、いい日になる

児童相談所を舞台に、そこで働く個性的な面々たちがこどもたちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿描く完全オリジナルストーリーのヒューマンドラマ。

■放送情報
『明日はもっと、いい日になる』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:福原遥、林遣都、生田絵梨花、小林きな子、濱尾ノリタカ、莉子、西山潤、町田悠宇、勝村政信、風間俊介、柳葉敏郎ほか
脚本:谷碧仁(劇団時間制作)ほか
演出:相沢秀幸、下畠優太、保坂昭一
プロデュース:宮﨑暖
主題歌:JUJU「小さな歌」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作プロデュース:熊谷理恵、三浦和佳奈
制作協力:大映テレビ
制作著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/ashitawamotto/
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