『放送局占拠』は定番の展開に “大和”菊池風磨が明かした“間崎”谷川昭一朗の裏の顔

『放送局占拠』は定番の展開に

 葬られた“闇”を白日のもとにさらすという“妖”による生放送でターゲットに選ばれたのは、都知事選の候補者の一人でサッカースクールの代表を務める三河(北代高士)。熱湯風呂を改造した装置にかけられた三河の素性を調べていく武蔵(櫻井翔)は、伊吹(加藤清史郎)を拉致したトラックの運転手が、三河のサッカースクールのスタッフである福江(岡部尚)だということにたどり着く。そして港にある倉庫で福江を問い詰めると、彼の口から飛び出したのは「あの子がコックリさんに殺されたのは俺のせい」という言葉だった。

 7月26日に放送された『放送局占拠』(日本テレビ系)は第3話。“妖”という武装集団によって放送局が占拠され、人質の過去をテレビ放送を通して明らかにするという点で、これまでのシリーズ作『大病院占拠』(日本テレビ系)、『新空港占拠』(日本テレビ系)と同じ方法論ではあるが、ここでいきなり「コックリさんに殺された」という、ずいぶんオカルト的な要素が入り込んでくるとは。しかしながら、明らかにされる真相はちっともオカルトではなく、いつも通りで一安心。

 武蔵たちが福江を捕まえた倉庫で、三河のサッカースクールの生徒だった少年が飛び降り自殺を図っていた。その少年が福江に教えてもらったコックリさんに熱中していたことから、ネット上では“呪い”だと言われていたが、実際は監督である三河からのしごきに耐えかねて命を絶ったと判明。無論、それがわかった時点で、装置にかけられた三河に銃を向ける“アマビエ”が、その少年の親であることは明白だ。身内の復讐というのは『占拠』シリーズにおける動機の定番であり、『大病院占拠』の時も最初に面を外した“緑鬼”が娘の命を奪われたことの復讐を目的としていた。

 放送のなかでアマビエの面を外した津久見沙雪(ともさかりえ)が、100度に達した熱湯風呂から解放された三河に言い放つ「あの子のことを一生抱えていきていけ」の言葉。単に命をもって復讐を果たすのではなく、葬られた“闇”(前2作では“罪”や“嘘”とも表現された)の当事者にそれと向き合わせ、“眼には眼を”といわんばかりの罰を与える。それもまた『占拠』シリーズにおいて一貫していたものであり、ここでもまた“いつも通り”の落としどころが用意されていると示されるのである。

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