サイエンスSARU「新しいチャレンジ」 『天幕のジャードゥーガル』アニメ化への自信

米・ロサンゼルスにて7月3日から7月6日にわたり開催された北米最大級のアニメの祭典「Anime Expo 2025」にて、2026年にテレビ朝日系にて放送されるTVアニメ『天幕のジャードゥーガル』のトークセッションが行われた。
本作は、Souffle(スーフル)にて連載中のトマトスープによる同名コミックを原作とした、13世紀のモンゴルを舞台に繰り広げられる後宮譚。モンゴル帝国の捕虜となった元奴隷の少女・シタラ(ファーティマ)が、同じくモンゴル帝国に対して複雑な思いを抱く、モンゴル皇帝の第6夫人・ドレゲネと出会い、知恵を駆使して帝国を揺るがしていく様子が描かれる。原作コミックは、宝島社「このマンガがすごい!2023」オンナ編で第1位を獲得、さらに「マンガ大賞」に2023年と2024年の2年連続でランクイン。アニメーション制作は、『ダンダダン』や『平家物語』、『映像研には手を出すな!』などで知られるサイエンスSARUが手がける。
テレビ朝日のパネルイベント「TV Asahi Industry Panel」内で行われた『天幕のジャードゥーガル』のトークセッションに登壇したのは、『天幕のジャードゥーガル』のアニメーション制作を手がけるサイエンスSARU代表取締役・藤田雅規と、テレビ朝日プロデューサー・遠藤一樹。2026年に放送予定の本作にまつわる制作裏話や、モンゴルでの現地取材の模様などのトークを繰り広げた。
イベントの冒頭で英語版特報PVが上映されると、会場を訪れたファンも期待に満ち溢れた表情に。作品の背景や物語の舞台設定、登場キャラクターたちの魅力を紹介した。歴史に基づいた壮大なストーリーが描かれる本作の魅力について、プロデューサーの遠藤は「チンギスハンの物語はたくさん映像化されていますが、その息子たちの世代はあまりスポットがあたることはなかった。人類史にとっても重要なその世代を描くというのが特徴かなと思います」と語った。続いて、サイエンスSARUの藤田が「『天幕のジャードゥーガル』を制作する3つの理由を明かします。一つ目は、トマトスープ先生の原作がこれまでにない斬新な作品でスタジオの皆が強く心をひかれたこと、二つ目は、本作をアニメーション化することはサイエンスSARUにとって間違いなく新しいチャレンジになると確信したこ、三つ目は、テレビ朝日の遠藤プロデューサーがこの作品をぜひ一緒にやろうと言ってくれた熱意です」と、本作に関わる制作陣の熱意により、アニメ化が決定したことが語られた。
トークの後半では、制作チームが作品づくりにあたり実施したモンゴル現地ロケハンの話 題に。遠藤は、モンゴルの遊牧民の伝統的な住居「ゲル」や現地の馬文化、料理や衣装に至るまで、さまざまな暮らしのシーンを取材した様子に触れ、実際に訪れた際の写真とともに振り返る。そして、現地での取材を通して「当時シタラがどういう世界を見ていたかということを監督たちが感じることができて、その想いを帰国後にシナリオへ反映することができたと聞いています」と実際の取材での体験を起点としたリアリティ重視の制作過程について藤田が明かすと、会場から大きな拍手が沸き起こった。
続いて、サイエンスSARUで制作されたスーパーティザービジュアルについて、藤田は 「シンプルなデザインだけど端的にこの物語を表すようなビジュアルを作れたと思ってい る。一つだけポイントとして挙げると、主人公のシタラという名前は星という意味で中央に描かれている流れ星にもそのニュアンスを入れております」とビジュアルのこだわりを明かした。
また、遠藤からは「今年の12月頃に新情報を発表する予定ですので、楽しみにしていただけけると嬉しいです」とファンにとっては嬉しい続報についての予告がされ、今後の展開に会場からも期待の声が集まった。パネルの最後に藤田は「いまもサイエンスSARUの皆が一生懸命作っています。日々手ごたえも感じています。早くみなさんに見てもらいたいです。次の情報解禁を楽しみにお待ちください」と挨拶し、遠藤も「サイエンスSARUさんのすばらしいクリエイティブで、とても美しいアニメーションにするべく制作を進めていただいております。まだ発表できていないのですが、本当に素晴らしいクリエイターの方々に参加していただいているので、ぜひ情報の発表をお待ちください」と、イベント参加者に向けてメッセージを送った。
■放送情報
『天幕のジャードゥーガル』
テレビ朝日系にて、2026年放送
©︎トマトスープ(秋田書店)2022
©トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会
公式サイト:https://anime-jaadugar.com/
公式X(旧Twitter):@anime_jaadugar


























