山口馬木也主演『侍タイムスリッパ―』地上波初放送決定 7月18日に『金曜ロードショー』で

『侍タイムスリッパ―』地上波初放送へ 

 山口馬木也主演映画『侍タイムスリッパー』が、7月18日の日本テレビ系『金曜ロードショー』で地上波初放送されることが決定した。

 本作は、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した時代劇コメディ。制作費は通常の邦画の10分の1以下であり、スタッフもわずかな人数という状況下で制作された。当初の上映館は1館のみであったが、評判をきっかけに上映館が増加し、最終的には全国で380館の映画館で上映されるまでに至った。興行収入も10億円を超え、『侍タイ(さむたい)』の愛称で社会現象を生み出した。

 幕末の侍が雷に打たれ、なぜか現代の時代劇撮影所にタイムスリップ。突然自らに降りかかった理解不能な状況に戸惑いながらも、時代劇の「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く。主人公の会津藩士、高坂新左衛門は、ハリウッド映画「ラストサムライ」にも出演した“伝説の斬られ役”、故・福本清三さんからイメージを得ており、彼を取り巻く人情あふれる登場人物たちや本格的な殺陣シーンと、時代劇への愛が存分に込められている。

 監督を務めたのは、普段はビデオ撮影業のかたわら農業を営む安田淳一。自ら映画の製作、配給を事業とする「未来映画社」を設立し、47歳の時撮影した自主映画『拳銃と目玉焼』で、長編映画デビューを果たした。自主制作ゆえに監督がみずから制作資金の調達に奔走するも、「自主制作映画で時代劇を撮る」と言う無謀さと、撮影当時、コロナ禍の真最中という時期もあり資金集めが難航。諦めかけた監督に救いの手を差し伸べたのが、“時代劇の聖地”東映京都撮影所(通称:太秦撮影所)だった。制作期間半年にも及んだ末になんとか映画は完成したが、その時の監督の銀行口座に残っていたのは、わずか7000円。「地獄を見た」と語る監督は、映画が当たらなければ、農業も続けられないと崖っぷちに追い込まれていたという。

 主人公の会津藩士・高坂新左衛門を演じるのは、1998年に日中合作映画『戦場に咲く花』でデビューし、数多くのドラマや映画に出演しながらも、本作で初の主演を務めた山口。第67回ブルーリボン賞の主演男優賞、第48回日本アカデミー賞でも優秀主演男優賞を獲得した。高坂の敵役、風見恭一郎を演じるのは、1982年に『OH!タカラヅカ』で映画デビューを果たし、現代劇や時代劇など数多くの映画、ドラマで活躍する冨家ノリマサ。ヒロインの助監督・優子役は、安田監督の『拳銃と目玉焼』でデビューを果たし、安田監督作品には欠かせない沙倉ゆうのが担当。本作では、実際に撮影現場での助監督の役目もこなしておりスタッフ兼役者としての参加となった。当初“伝説の斬られ役”故・福本清三が務める役だった殺陣師・関本役には、かつて福本と同じ「東映剣会」に所属し、1964年にデビュー以来60年ものキャリアを誇る峰蘭太郎が名を連ねている。

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■放送情報
『侍タイムスリッパー』
日本テレビ系『金曜ロードショー』にて、7月18日(金)21:00~23:29放送
※放送枠35分拡大 ※地上波初放送
出演:山口馬木也、冨家ノリマサ、沙倉ゆうの、峰蘭太郎、紅萬子、福田善晴、井上肇、田村ツトム、安藤彰則、庄野﨑謙
監督・脚本・撮影・照明・編集:安田淳一
殺陣:清家一斗
撮影協力:東映京都撮影所
2024年/日本/131分/カラー/1.85:1/ステレオ/DCP
©2024 Samurai Time Slipper. All Rights Reserved
公式サイト:https://www.samutai.net/

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