藤木直人×白石麻衣の共通点は“音楽” 『最後の鑑定人』に向けて互いの価値観を語り合う

藤木直人×白石麻衣の共通点は“音楽”

 7月9日よりフジテレビ系水10枠で放送がスタートする『最後の鑑定人』は、科学的アプローチを駆使して難事件を解決に導いていくサイエンス×ミステリー。原作は岩井圭也による同名小説で、脚本には『ザ・クイズショウ』(日本テレビ系)の及川拓郎ら実力派が名を連ねている。かつて“最後の鑑定人”と呼ばれた元科捜研のエース・土門誠を藤木直人、彼とバディを組む“変人”研究員・高倉柊子を白石麻衣が演じ、初共演にして新たな“科学捜査バディ”像に挑む。

 過去にバラエティ番組などで何度か顔を合わせたことがあるという2人だが、本格的な芝居での共演は本作が初。そんな2人が、それぞれの視点やアプローチをどう重ね合わせていくのか。クランクインを前に行った今回のインタビューは、共演に向けて、価値観を確かめ合う機会となった。

『最後の鑑定人』藤木直人さん&白石麻衣さんからメッセージ到着!

「シンクロニシティ」が繋いだ“不思議な縁”

――初共演の印象を教えてください。

藤木直人(以下、藤木):実は、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)に何度かゲストで来てくださっていて、お会いするのは今回が初めてではないんです。その前からテレビで拝見していて、綺麗な方だなと思っていましたし、アイドルだけでなくモデルもされていて、バラエティではモノマネで笑いも取れる。本当に多才で器用な方だなと感じていました。

白石麻衣(以下、白石):今回ご一緒できることがとても嬉しいですし、すごく心強く感じています。クールで爽やかな印象の方で、私はずっと『ナースのお仕事』(フジテレビ系)を観ていたので、まさかバディとしてご一緒できるなんて、とても光栄です。土門先生についていけるように、しっかり頑張りたいと思います。

藤木直人

――今回の共演にあたって改めて感じた“ご縁”のようなものはありますか?

藤木:僕と一緒に音楽をやっているシライシ紗トリさんが、乃木坂46さんの楽曲「シンクロニシティ」を書いていたりと、不思議な縁を感じています。同じ苗字だしね。

白石:「シンクロニシティ」のシライシさん! よく覚えています。藤木さんについてまだ深くまで知れてない部分はあると思うので、今回の撮影でもっと仲良くなれたら嬉しいなと思ってます。

白石麻衣

――ドラマは初共演ということで、どんなバディになりそうでしょうか?

藤木:土門と高倉は、なかなか噛み合わない2人なのですが、その関係がこのドラマの見どころになると思っています。これからの展開の中で、2人がどう変わっていくのか、現場で白石さんと一緒に探っていけたら楽しそうですよね。

白石:台本にも土門先生との掛け合いがたくさん描かれていて、視聴者の皆さんが共感してくださるのは、高倉側なのかなと思っています。だからこそ、その気持ちをしっかり届けられるように、視聴者の方と一緒に気持ちを重ねられるような存在になれたらと思っています。

――どちらも専門性の高い役どころですが、クランクインにあたって準備されていることはありますか?

藤木: スタッフの方が資料などを用意してくださっていて、まずは台本に書かれていることをしっかり読むようにしています。今回は原作もありますので、それを参考にしながら取り組んでいます。鑑定の仕事を演じるのは初めてですが、こうした職業ってドラマでもよく扱われるので、他作品も参考にしながら雰囲気をつかもうと思っています。理系用語も多くて、毎回専門的なセリフが出てくるので、しっかり準備して臨みたいですね。

白石: 私もまずは原作と台本を読み込んでいます。高倉は心理学の知識があって、人の嘘を見抜く癖があるんですが、その“人をよく見る”という部分が自分とちょっと似ているなと思っていて。普段からなんとなく人を観察してしまう癖があるので、撮影前にもいろんな人の様子を観察して、「この人、今こう考えてるのかな?」と想像したりして、自分なりに人間観察の感覚を磨いています。

――科学的なアプローチで事件を解き明かしていく本作のどんなところに魅力を感じていますか?

藤木: 実際の事件でも、鑑定士の方が時間をかけて証拠を探し、仮想科学の視点で分析していくという流れがあると思います。僕自身も理系出身なので、科学的に事件を解決していくというのはとても興味深く、共感できる部分が多いです。

白石: 今回のドラマのキャッチコピーのように「科学は嘘をつかない」というのがすごく印象的で。人間はどうしても嘘をついてしまうけれど、科学的な証拠は嘘をつかない。そんな科学の力を使って、ほんの小さな手がかりから事件を解決していく過程がとても面白いと思いました。どんな“つながり”で真相が見えてくるのか、新しい視点で描かれるミステリーになりそうで、完成が楽しみです。

――原作や脚本を読んで、「他のミステリー作品とはここが違う」と感じた部分は?

藤木: 原作の構成がすごくユニークで、土門があまり表に出てこず、最後に犯人が長く独白するというスタイルなんです。それを映像でどう表現するのか、最初は気になっていました。僕が演じる土門は原作では感情をあまり表に出さないのですが、台本では高倉との関係性も描かれていて、感情の見えるキャラクターになっています。原作とは違った、エンタメとしての面白さを目指しているのを感じましたし、原作者の岩井さんも「台本が面白かった」とおっしゃっていたので、チーム一丸となって良い作品を作っていければと思っています。

白石: ミステリー作品は好きなんですが、大人になってから小説を読む機会が減ってしまっていて、他との違いを語るのは難しいところもあるんです。でもこの作品は、原作をベースにしながらもキャラクターの背景や人間関係が丁寧に描かれていて、サスペンスの中にも人間ドラマを感じられました。まだまだ手探りではありますが、台本を読んでいて「これは面白くなりそう」と思えるシーンがたくさんあったので、仕上がりがとても楽しみです。

――『オクラ~迷宮入り事件捜査~』(フジテレビ系)で白石さんが演じた倫子も印象的でしたが、今作ではまた違った一面を見られそうですね。

白石: 倫子はわりとヤンチャで、すぐ手が出るようなキャラクターでしたけど、高倉はまったくタイプが違います(笑)。仕事には前向きだけど、どこか気まぐれなところもあって、「このまま続けるのか、それとも別の道を探すのか」みたいな迷いも持っているんです。そうした“揺らぎ”も含めて、前作とは全く違うキャラクターを演じられたらと思っています。

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