ソン・ソックが優しい夫から“悪役”顔に豹変! 『君は天国でも美しい』怒涛の展開に突入

『君は天国でも美しい』ソン・ソックが豹変

 物語の中では、主人公ヘスクを含めた現世の関係性は、全て前世からの「縁」であり、因果応報だということを描いている。毎週、センター長の深い人生の示唆を含んだ言葉にもそのことは言及され、人生が一度きりではないと本作は訴える。天国や地獄の様相を見て、「命を大切にしよう」「徳を積もう」「今、この瞬間から善良に生きよう」「与えられた人生の時間を、精一杯自他の幸福のために生きていこう」と観るものの心に湧かせることができたなら、制作陣の訴えたいことの柔らかく明るい側面は届いたことになるだろう。

 現世に無事に戻ったヨンエのために、ヘスクは天国での「宝くじチャンス」にチャレンジする。ヨンエに当選番号を知らせたいといういじらしさだ。天国でヨンエと別れるときにヘスクが告げた「今度こそ思いきり私をかわいがってね」という言葉に涙がこみ上げた。実子をかわいがらなかったヨンエの前世は、転生を経て実子を虐待して我が子をかわいがらないという人生へと変化した。しかし、ヘスクとの出会いで、ヨンエとしての「生」を救われたのだ。ヘスクが、現世でのヨンエを応援する愛情と縁にホロリとさせられる。

 そして、気になるのが、牧師(リュ・ドクファン)との関係性だ。5歳で教会に置き去りにされた牧師は、ヘスクとナクジュンの子供なのだろうか。ハン・ジミン演じるソミは、これまで顔が出てこない若い頃のヘスクなのだろうか。だとしたら、子供を喪ったショックでヘスクは記憶を失くしている部分があるのだろうか。はたまた、ソミをナクジュンの愛人だと考察する視聴者たちもいる。毎話のペットのストーリーの冗長さや、ソミに焦点を当てたり、、ヘスク中心の物語が展開されたりと、物語の軸が途切れるという声もある中で、ラストはどんな着地点に辿り着くのだろうか。「観てよかった!」と思える終幕であってほしいと願っている。

■配信情報
『君は天国でも美しい』
Netflixにて配信中
出演:キム・ヘジャ、ソン・ソック、イ・ジョンウン、ハン・ジミン
演出:キム・ソギュン
脚本:イ・ナムギュ、キム・スジン
(写真はJTBC公式サイトより)

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