ソン・ソックが優しい夫から“悪役”顔に豹変! 『君は天国でも美しい』怒涛の展開に突入

Netflixで配信中の『君は天国でも美しい』がクライマックス目前を迎え、波乱の展開で視聴者を驚愕させている。キム・ヘジャとソン・ソックが主演を務める本作は、天国と地獄が舞台のファンタジーヒューマンロマコメ作品。本稿では、第9話、第10話を中心にご紹介したい。(以下、ネタバレを含みます)
80代のヘスク(キム・ヘジャ)は、夫ナクジュン(パク・ウン)の事故をきっかけに、街金を営み、夫を養っていた。ヘスクは、顧客の中に自身の子供を虐待する客を見つけ、その娘ヨンエ(イ・ジョンウン)を引き取り育て上げる。ヘスク、ナクジュン、ヨンエ、猫のソニャとの暮らしを営むヘスクだが、やがてナクジュンと猫のソニャが死を迎える。そして、ヘスクも亡くなるが、意識を保ったままヘスクは天国に到着する。天国では、好きな年齢で生きられるのだが、ヘスクは生前にナクジュンが褒めてくれた80代の姿のままでいることにする。しかし、天国で再会したナクジュン(ソン・ソック)は、30代の見た目に若返っていた。見た目は年の差夫婦だが、仲睦まじく天国でも暮らすふたり。そこへナクジュンが地獄行きから救った、記憶を失くしたソミ(ハン・ジミン)、ヘスクを追ってきたヨンエも現れ、4人暮らしとなる。

ナクジュンは、ソミの過去に関係する男が、カン・ジョング刑事(チョン・ジンガク)であることを知り、驚愕する。血相を変えたナクジュンは、ジョングの胸倉を掴み、「どこへ売り飛ばしたんだ!」と激昂する。恐れをなしたジョングは、ナクジュンから逃げ出し、車にはねられて亡くなってしまう。
ここから、ナクジュン、ソミ、ジョングの過去が断片的に明かされていく。ソミは、記憶を取り戻す中で、自身が過去にナクジュンと恋愛関係にあったことを思い出す。そこには幼い子供である「ウノ」の存在がキーパーソンとして浮かび上がり、ソミの秘密のが垣間見える。

ナクジュンとソミの関係が突如サスペンス調になり、彼の豹変ぶりに驚かされる。子供を連れ去る顔も、ソミの首を絞めて水中に沈めようとする顔も、ソン・ソックの表情に浮かぶソレは、背筋が凍るような恐ろしさを抱かせる。ヴィラン役に定評のあるソン・ソックの見慣れた「悪役顔」が次々に画面のあちこちから現れては不穏な空気を漂わせる。これまでは、ソン・ソックの柔らかさや、愛妻家である優しい笑顔ばかりをフィーチャーしていたが、残り3話というところで一転、疑惑の渦中にある人物となってしまう。ただ、ひとつ言っておきたいのは、ソン・ソックの「裏」のある顔を見ただけで「ヤバい展開」が予感されながらも、観る者に「ソン・ソックだもんね、そりゃ何かあるよね」という気持ちが湧くことだ。ちょっとした不安とともに妙な安心感というか、納得感がやってくるのが、癖のある人物を演じさせたら天下一品のソン・ソック劇場だ。

一方、ヘスクの側にもクライマックスが訪れた。ヨンエとの前世の関係性が明かされたのだ。ヨンエの前世は、ヘスクの実母であり、ヘスクの養母の夫を奪った愛人だったのだ。さらに、我が子をかわいがることもないまま事故で亡くなっている。すぐに転生して、ヘスクに育てられるという人生を選んだのだった。前世の夫は、現世ではヨンエの父(パク・ジェチョル)となり、ヨンエを虐待したという因果応報の流れとなる。





















