『九龍ジェネリックロマンス』杉田智和の色気がたまらない! 軽いのに“イケオジ”の風格

杉田は2006年に『涼宮ハルヒの憂鬱』のキョン役などで大ブレイクを果たしたが、この年には『銀魂』の“銀さん”こと坂田銀時役も演じている。銀時といえば普段はふざけたことばかり言う不真面目な性格で、何事にもやる気のない態度の脱力系……と見せかけて、決めるべきところではビシッと決めるカッコよさを併せ持つキャラクターだ。そのため杉田にとっては、この上ないハマリ役だった。
またもう1つの代表作として、2012年から2013年にかけて放送された『ジョジョの奇妙な冒険』の第2部「戦闘潮流」も忘れることはできない。そこで杉田が演じたのは、主人公のジョセフ・ジョースター。いかにも軽薄そうな言動をとっているが、実はその魂に熱いものが燃えているという人物像を、杉田は見事に演じてみせた。
杉田智和×東山奈央×木野日菜が築いた“信頼関係” 『SAKAMOTO DAYS』の現場で育まれた絆
殺し屋としての危険な過去と、個人商店の店長として過ごす穏やかな現在が交差するTVアニメ『SAKAMOTO DAYS』。相反する2…そして最近の作品でいえば、2025年1月から放送された『SAKAMOTO DAYS』の主人公・坂本太郎役も印象的。坂本は元伝説の殺し屋だが、今は引退して幸せな家庭を築いているという設定で、ふくよかな体型の三枚目キャラとして描かれている。しかし完全に腑抜けたわけではなく、家族を守るために戦う際にはクールな姿を見せ、作中では「最高にハードボイルド」と認められることもある。大きなギャップを感じさせるキャラクターの1人だ。
こうして見ると、杉田が高い演技力によってコミカルさとシリアスな演技を共存させてきたことが分かるだろう。
また、もともと杉田は落ち着きのある低い声が特徴だったが、年齢を重ねたことでそこに渋みが上乗せされている印象だ。実際にかつては学生や青年の役が多かったが、最近ではダンディな大人を演じる機会が増えている。ユーモアと渋さを兼ね備えた『九龍ジェネリックロマンス』の工藤役は、まさにそんな杉田の真骨頂と言えるのではないだろうか。
ちなみに2025年春アニメでは、『前橋ウィッチーズ』にも出演しており、マスコットキャラクターのような使い魔・ケロッペの役を演じている。こちらもひょうきんな言動ではあるものの、どこか不気味さを感じさせる部分があり、杉田らしい役柄だ。
ますます進化する“ギャグキャラ声優の第一人者”に、今後も注目していきたい。
■放送情報
TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』
テレ東系にて、毎週土曜23:00~放送
キャスト:白石晴香(鯨井令子役)、杉田智和(工藤発役)、置鮎龍太郎(蛇沼みゆき役)、坂泰斗(タオ・グエン役)、古賀葵(楊明役)、鈴代紗弓(小黒役)、河西健吾(ユウロン役)
原作:『九龍ジェネリックロマンス』眉月じゅん(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
監督:岩崎良明
シリーズ構成・脚本:田中仁
キャラクターデザイン:柴田由香
美術監督:金子雄司
OP主題歌:水曜日のカンパネラ「サマータイムゴースト」
ED楽曲:mekakushe「恋のレトロニム」
アニメーション制作:アルボアニメーション
製作:「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会
©眉月じゅん/集英社・「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会
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