奥智哉、『べらぼう』徳川家基役で残した爪痕 著しい“積み上げ”が光る役者に

そして2024年にはHulu配信ドラマ『十角館の殺人』で主演を務め、大先輩にあたる青木崇高とタッグを組むことに。クランクアップ時には「毎日刺激的で楽しくてとても勉強になりました。青木さんの心強いお芝居が僕を支えてくれました」と大いに刺激を受けたことを言葉にしている。“実写化不可能”とまで言われたミステリー作品を見事にこなした奥。監督を務めた内片輝に対しては「今まで自分に足りなかったところを埋めてくださった監督との出会いは僕の俳優人生でかけがえのないひと時」と絶対的な信頼を語っている。間違いなく自身のターニングポイントにあたる作品だろう。(※2)
ちなみに奥は2023年にNHK総合の「ドラマ10」枠で放送された『大奥』にも出演している。脚本は森下佳子、制作統括は藤並英樹と『べらぼう』と同じ座組みである。奥が演じたのは玉栄役で、有功(福士蒼汰)のお付きの小僧という役柄だった。有功のために残酷な行動も厭わない玉栄の姿は衝撃的だったが、この『大奥』での活躍が『べらぼう』へのキャスティングに繋がったことは必然だろう。俳優デビューからわずか5年足らずで、著しい“積み上げ”をしている役者だ。
さて、NHK版『大奥』では一橋治斉は邪魔者を次々と排除していく“サイコパス”であったが、『べらぼう』でも暗躍っぷりが楽しめそう(?)だ。奥はその動乱の口火となり退場したが、いつか、それこそ治斉のように盛大な悪役を演じている姿を見てみたい。
参照
※1. https://www.oricon.co.jp/news/2259984/full/
※2. https://realsound.jp/movie/2024/04/post-1633412.html
■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
総合:毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
BS:毎週日曜18:00〜放送
BSP4K:毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK






















