『みなと商事コインランドリー2』の“年下男子”に夢中 西垣匠&奥智哉から溢れ出る魅力
こんなに“年下男子”という存在の魅力を引き出している作品はあるだろうか?
『みなと商事コインランドリー2』(テレビ東京系)は、シリーズ累計発行部数は80万部(電子含む)を突破した、缶爪さわ・椿ゆずによるボーイズラブ漫画をドラマ化した作品。2022年にシーズン1が放送され反響を呼び、シーズン2が放送されている。
シーズン1では、コインランドリー管理のアラサー男子・湊晃(草川拓弥)と男子高校生の香月慎太郎(西垣匠/通称シン)が恋人になるまでが描かれた。シーズン2では、シンの元クラスメイトの英明日香(奥智哉)と大学院生の佐久間柊(稲葉友)のカップルも加わり、歳の差のある男性同士の苦悩や楽しさが、2つのカップルの視点から描かれている。
湊とシンのカップルはシーズン1同様、付き合うことになってもシンが湊にアプローチをしまくっている。そのアプローチの仕方はなんともかわいらしく、“年下らしさ”が感じられる。
第1話では、シンが湊にサプライズで誕生日をお祝いしようと、こっそりとバイトを始め、プレゼント代のお金を貯めていたり、部屋の飾り付けをしてサプライズ感を演出しようとする姿が描かれた。第2話では、頼まれてもいないのに湊の部屋までご飯を作りに行っている。
これらの行動は、自分が出来る最大の限りで相手を尽くそうとしたものであり、その発想の幼さとピュアさ、真っ直ぐに愛情を注ごうとする姿勢に、“年下らしさ”を感じざるを得ない。
また、湊から一緒に朝食を食べられないと伝えられて「俺の料理嫌いになりました?」と不安げに話したり、湊の手料理を食べに行こうとバイトからすぐさま帰宅しようとしたり、ご褒美を貰おうと一生懸命に家を掃除したりしている。このような反応も、うぶでかわいらしい。
しかし、シンはそんなかわいく優しいだけの男ではない。シンは、何度断られても湊に会う度に「合鍵を下さい」とせがみ、また「湊さんが好きだと言ってくれますように」「湊さんの合鍵がもらえますように」と書いた七夕の短冊を湊本人に渡している。良く言えば自分の欲に真っ直ぐであり、悪く言えば強引なのである。ただ、その強引さこそシンの魅力であろう。シンの強引さによって、湊同様視聴者である我々もシンのベースにまんまと乗っているのだ。“攻め”の力は偉大である。